映画

月に囚われた男は、低予算SFな秀作です

ダンカン・ジョーンズデヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズ監督の初監督映画、「月に囚われた男」を見てみた。恵比寿ガーデンシネマにて。 低予算SF物語の舞台は月面。月にある資源を採掘して地球に送る企業に雇われた一人の男が、ロボットと…

Dr.パルナサスの鏡は普通に面白かったです

テリー・ギリアムさて、テリー・ギリアム監督の映画、Dr.パルナサスの鏡を見てみました。ちなみに、何故か、2週間ぐらいだけイメージ・フォーラムにて上映されていたので、ミニシアターのほうが好きな私は、こちらで見ました。 ヒース・レジャーこの映画、撮…

マイレージ、マイライフ 大ヒット上映中

ジョージ・クルーニ密かなヒット映画、ジュノの監督が撮った新作、「マイレージ、マイライフ」は、ジョージ・クルーニ主演の映画。 これが、私個人的には、マイナー映画的な印象だったのだけれども、全然そうではなくて、結構大ヒット上映中みたい。私が見た…

バッド・ルーテナントは、ニコラス・ケイジを見てきた

バッド・ルーテナント現在恵比寿のガーデンシネマで上映中のバッド・ルーテナントを見てきた。 で、この映画、監督は、伝説的な鬼才ヴェルナー・ヘルツォークで、主演は、ニコラス・ケイジ。 ヴェルナー・ヘルツォークヴェルナー・ヘルツォークは、私の中で…

タルコフスキー映画祭にて、今度はストーカーを見た

ストーカーイメージフォーラムで開催されているタルコフスキー映画祭にて、ソラリスに続いて、今度は、ストーカーを見てみました。 この作品も、ソラリス同様にSFの原作を元に映画化された作品。 ゾーンと呼ばれる立ち入り禁止の区域があり、そこの案内人ス…

タル・ベーラ監督の伝説的映画 ヴェルクマイスター・ハーモニーを見た

タル・ベーラ監督昨年末あたりから公開されていて話題の作品「倫敦から来た男」はハンガリーのタル・ベーラ監督で、原作は推理小説好きにはよく知られたジョルジュ・シムノンという作品ですが、このタル・ベーラ監督の伝説的な映画が今回紹介する「ヴェルク…

タルコフスキー映画祭にて、ソラリスを見た

映画祭ミニ・シアター系の劇場だと、時々過去の作品を監督などの側面からまとめて上映するということを行うことがあるけれども、現在イメージフォーラムで開催しているのは、ロシアの巨匠タルコフスキーの映画祭。 ということで、そんなタルコフスキー作品の…

2009年の映画印象を自分のブログから振り返る

映画というところで、2009年を振り返るで本日は、映画。 ノンフィクション、ドキュメンタリー昨年見た映画をいろいろと振り返ってみると、ドキュメンタリーであるとか、過去に起きた事件を題材にしたノンフィクション映画だとか、事実に基づいた映画を見る機…

キャピタリズムを見てみた

Michael Moore痛烈な批判に満ちたドキュメンタリー映画を撮るアメリカの映画監督で、今や十分すぎるほど知られた存在のマイケル・ムーア監督。その最新作「キャピタリズム」を見てみた。 メジャーさすが、監督が来日したりもしてよく知られている映画なだけ…

独裁についての教育が引き起こした事件について描いた映画 The Wave

The Wave実際に起こった事件を題材にした映画、The Wave をみた、新宿にて。 独裁についてある高校が舞台なのだけれども、ここで行われたある授業がやがて、大きな事件へと発展してしまうという一連の出来事を描いた映画。 その授業とは、独裁についての実習…

「脳内ニューヨーク」は、スタンディングオベイションしたくなるほど傑作です

チャーリー・カウフマンマルコヴィッチの穴などの脚本で知られる、チャーリー・カウフマンが初監督した作品、脳内ニューヨークを見てみた。 すばらしいそして、この作品がなんとも、すばらしすぎて、思わず、スタンディングオベイションしたくなるほどのそれ…

リミッツ・オブ・コントロールは、メタ的にもリミッツ・オブ・コントロール

ジム・ジャームッシュ知っている人は知っている映画監督ジム・ジャームッシュの最新作、リミッツ・オブ・コントロールを見てみた。 イザック・ド・バンコレ主演は、寡黙な男イザック・ド・バンコレ。そして、脇役として次々に登場しては、この男と接触する人…

未来の食卓をみて、いろいろと思う

食事問題さて、近頃、いろいろなところで食の現実に関する話題を耳に目にすることは頻繁になってきたのだけれども、この映画も、そんな現代の食生活に対する問題提議のする作品で、「未来の食卓」。ドキュメンタリー映画。 オーガニック会議の様子、ガンなど…

バーダー・マインホフ にてドイツ赤軍の史実を知る

学生運動1960年代から70年代にかけて、アメリカがベトナム戦争で泥沼にはまっているころ、世界中で反戦を掲げた学生運動が活発になっていた時代があった。そして、その一部はその理想と現実の狭間に過激な行動へと手を染めていき、日本では浅間山荘事件など…

「扉をたたく人」を恵比寿でみた

夏休みさて、気づけば世間的にはもはや夏休みでしかも三連休という現実ですが、つまり、ややこしくて気分の悪い仕事に飲み込まれているうちにあっという間に一月以上を失ってしまったのだと気づく次第。 そんななか、夏休みで少し雰囲気が違うように感じたの…

ワールド・トレード・センター を綱渡る マン・オン・ワイヤー

今はなきあの出来事によって、今は無き ワールド・トレード・センター のツインタワー。かつてのそのツインタワーのてっぺんの間に綱を渡して綱渡りした男がいた。フランス人、フィリップ・プティ 。 その当時、綱渡りを実現するまでのフィリップ・プティと…

オリバー・ストーンの政治家シリーズで、ブッシュ

有楽町時代の味わいが感じられる映画館、有楽町のスバル座にて、オリバー・ストーン監督作品、ブッシュを見てみた。 勿論、ブッシュですオリバー・ストーン監督は、政治家を主題にした映画をいくつか撮っているけれども、今回はブッシュ。勿論、大統領のブッ…

ガス・ヴァン・サント監督のMILK

MILKガス・ヴァン・サント監督による映画、MILKを見た。渋谷シネマライズにて。 ゲイ主人公のハーヴェイ・ミルクは、実在の人物で、アメリカのゲイの政治家。ゲイの公民権運動の象徴的な人物として有名とのことだが、私自身はこの映画を知るまでは、この事実…

抜群のセルビアンコメディー 「ウェディング・ベルを鳴らせ!」

エミール・クストリッツァ旧ユーゴのと言うのか、セルビアの重鎮監督、エミール・クストリッツァによる最新作、 「ウェディング・ベルを鳴らせ!」を渋谷のシネマライズで見てみた。ちなみに、この監督、2度カンヌのパルムドールを獲得している巨匠で、コメ…

「四川のうた」は期待はずれでした

ジャ・ジャンクー最近の中国を代表する映画監督ジャ・ジャンク-監督の最新作、「四川のうた」が渋谷のユーロ・スペースで上映が始まっているので、見てみた。 巨大工場中国の巨大工場の解体にともなって、撮影された作品。そこにまつわっていた人々のインタ…

信じる物を求めて This is England はすばらしい映画でした

宣伝文句「最高のイギリス映画の一つ」などといった、宣伝文句に引きずられて、どんなものなのかという半信半疑の元に見に行くことにしたイギリス映画、その名も"This is England"。 渋谷は、シアターNで散りかけの桜が美しく舞う坂道の中腹にある、かつては…

緊張の85分 PVC-1 を見る

コロンビア犯罪の非常に多い国という印象のあるコロンビアからの映画で、実際に起きた犯罪を元に映画化したという PVC-1を渋谷で見た。 首飾りある日強盗がやってきて、首に爆弾をつけて、それをもとに身代金を用意するように告げてさっていった。そして、そ…

”ロルナの祈り”のこの微妙な感じは・・・

ベルギーベルギーの兄弟ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌによる、映画”ロルナの祈り”を恵比寿のガーデンシネマで見た。 微妙な偽装結婚によって、国籍を獲得しながら、国籍を売買しながら、自分たちの夢を叶えようというある男女のうちの女性が主人公…

チェ 28歳の革命 を見る。

2部作革命家として、若くして亡くなったことも手伝ってか、カリスマとして伝説的な存在となっている チェ・ゲバラ。その半生を追った映画がスティーブン・ソダーバーグ監督の手により、2部作として制作された。そのうちの第一部、”28歳の革命”をみた。ちなみ…

2008年の映画を自分のブログから振り返る

さてこの年末になると、至る所で、今年を振り返ってのベスト*などが公表される。ただ、こういったものって、マイナーな趣味の人間にとっては、全くもって、役立たずで、むしろ不快感を感じるのみ。ということで、その憂さ晴らしに、自分なりの今年をふりか…

英国王給仕人に乾杯 は実に見事におどけた秀作

チェコさて、人形劇のイメージが強いチェコですが、文化的には、フランツ・カフカなど、数は多くはないけれども、重要な人物を排出している。そんなチェコを代表する映画監督、イジー・メンツェルが、チャコを代表する作家、ボフミル・フラバルの作品を映画…

すごい映像となぞ ピアノチューナー・オブ・アースクエイク

ブラザーズ・クエイ双子の兄弟ブラザーズ・クエイ総指揮、テリー・ギリアム監督の作品、”ピアノチューナー・オブ・アースクエイク”を見た。イメージフォーラムにて。 すごい映像内容は、はっきりいって、説明不能というかそもそも理解不能。常軌を逸した博士…

美しき敗北者たち

ムーブメントストリートから一つのアートムーブメントを起こしたバリー・マッギーをはじめとするアーティストたちのドキュメンタリー映画、"ビューティフル・ルーザーズ"を見た。渋谷ライズX。 集団ストリートのアーティストたちが作り上げたアートがニュー…

巨匠渾身の一作 この自由な世界で

ケン・ローチイギリスの映画監督 ケン・ローチの最新作、「この自由な世界で」を見た、シネ・アミューズは渋谷。 以下、ネタバレ気味です。 問題提議これ、はっきりいって、スゴイ作品というのが、私の映画を見終わった後の印象。 ある女性が主人公。東欧な…

いまここにある風景 中国のこの景色は・・・

東京都写真美術館さて、写真家の Edward Burtynsky による中国の様々な開発現場の写真集が結構衝撃的なのですが、その写真撮影にまつわる各開発現場の様子をドキュメンタリーとして映画かしたのが、「いまここにある風景」で、現在東京都写真美術館などで開…