映画

モンテ・ヘルマン監督の21年ぶりの作品「果てなき路」を見た

断絶ニューシネマの傑作と言れる「断絶」という作品を撮影しながらも、興行的な成功を収めることが出来なかったこともあり、撮影するチャンスに恵まれなかった映画監督、モンテ・ヘルマン監督による21年ぶりの作品「果てなき路」が公開されたので見てきた、…

2011年に見た映画を自分のブログから振り返る

映画さて、2012年ももうスタートを切ってしまいましたが、今年は少し遅ればせながらの一年の振り返りです。 ということで、まずは2011年の映画についてのふりかえり。 20本2011年は、メジャーな映画を除いて、ミニシアター系の映画でいうと、20本の映画を見…

マフィアのまちを描いた映画「ゴモラ」を見た

ゴモラ今回紹介する映画は、「ゴモラ」。決してウルトラ怪獣に関する映画ではなくて、イタリアのマフィアに支配された街の状況を描いた映画。 原作として、ノンフィクション小説「死都ゴモラ」があって、そこで取り上げられたマフィアの現在を映画化した作品…

エミール・クストリッツァ監督の伝説的名作「アンダーグラウンド」再上映を見た

アンダーグラウンド旧ユーゴスラヴィアの映画監督、エミール・クストリッツァ監督による作品で、20世紀最重要作品の一つとも評される映画「アンダーグラウンド」がデジタルリマスターされて再上映されているので見に行ってみた。渋谷のシアターNにて。 ちな…

「この愛のために撃て」はフランス映画ですが小難しいそれではなく

この愛のために撃てさて、今回紹介する映画は、「この愛のために撃て」というタイトルの、フレッド・カヴァイエ監督によるフランス映画。 フランス映画なのですが、そのイメージにあるようなそれではなくて、完全なアクション映画で、結末が一体何だったんだ…

マルホランド・ドライブが再上映されていたので見に行った

マルホランド・ドライブマルホランド・ドライブは、デヴィッド・リンチ監督の代表作の一つ。2001年の作品なのだけれども、キラー・インサイド・ミーDVD発売記念ということで、様々なミステリー・サスペンス映画の上映がなされていて、その一つとして上映され…

じっくりと体内に何かが残る映画「エッセンシャル・キリング」

イエジー・スコリモフスキ監督イエジー・スコリモフスキ監督による映画、話題の映画「エッセンシャル・キリング」を見てきた、イメージフォーラムにて。ちなみに、この映画の主役は、ヴィンセント・ギャロ。 逃亡荒涼とした大地にて逃げる主人公。追っ手の米…

謎のアーティスト Banksy による映画、Exit Through the Gift Shop

Banksy今回紹介するのは、アーティスト Banksy により制作された映画、Exit Through the Gift Shop。 この Banksy という人物は、かなり謎に包まれていて、だけれども、ストリートアーティストとしては、知られた存在。だけれども、素性は不明という人物。グ…

「テザ 慟哭の大地」というエチオピアを舞台にした映画を見た

エチオピアシアターイメージフォーラムで上映している「テザ 慟哭の大地」という映画を見た。 この映画は、エチオピアを題材にした映画で、ヨーロッパに学びに行った後に母国の村に帰ってきた男が主人公のもの。 エチオピアの政治的な状況の変化が話題の中心…

カズオ・イシグロ原作の映画「私を離さないで」を観た

カズオ・イシグロカズオ・イシグロは、日本生まれだけれども、そのほとんどを英国で暮らし、現在は英国籍をとって、英国人となっている作家。当然、その作品も英語で書かれている。邦訳もかなりされているし、映画化された作品も多い。また、ブッカー賞を受…

IFF2011 「未来は資本主義でないだろう」などなどを観た

昨日に続きということで、昨日に続き、イメージフォーラムフェスティバル2011に行ってみた。今回私が観たのは、映像作品三作品で、「未来は資本主義でないだろう」「今日のマルキシズム」「モニュメンツ:レドモンド・エントウィスル 」。 いずれも現代社会…

IFF2011で上映中された「あなたはここにいる」がすばらしすぎる

IFF2011イメージフォーラムが展開している映像の祭典、イメージフォーラムフェスティバル2011。多種多様な映像が紹介されていて、出来ればその多くを体験したいところなのだけれども、時間的制約もあって、私は、ほとんど体験できぬままでした。とはいいつつ…

悲しみのミルクを観た

リョサクラウディア・リョサ監督による映画、「悲しみのミルク」を観てきた。ちなみに、この監督、名前からもしやと思ってみると、そのとおりで、ノーベル文学賞作家である、マリオ・バルガス・リョサの血縁で姪に当たる人物とのこと。同じく中南米のノーベ…

コーエン兄弟によるシリアスマンを観てきた

コーエン兄弟映画監督のコーエン兄弟は、アカデミー賞を受賞した「ノーカントリー」の監督をするなど、数々の名作を手がけた映画監督。そんなコーエン兄弟による「シリアスマン」という映画を観てきた。 シリアスマン舞台は、1967年のアメリカ中西部郊外の小…

衝撃的な映画「アンチクライスト」

ラース・フォン・トリアー監督過激な描写によって、カンヌ映画祭でも物議を醸したという作品、「アンチクライスト」を見に行ってみた。ちなみに、この作品の監督、ラース・フォン・トリアー監督は、ダンサー・イン・ザ・ダークなどで知られる監督である。 ウ…

食の現実を訴えるドキュメンタリー フードインク

フードインクここ最近、食に関するドキュメンタリーを多く上映しているシアターイメージフォーラムにて、現在上映中の映画「フードインク」を見てきた。 この映画は、現在の工業化されたといってもいい食料産業の現実を映し出してその問題を指摘するドキュメ…

とても刺激的な映画、ゴダール・ソシアリスム に衝撃を受けました

ゴダールヌーヴェルヴァーグの旗手、ジャン=リュック・ゴダール、御年、80歳くらいになるのだろうか。こういうとなんだが、もうかなりのお年である。その、ゴダール監督による映画「ゴダール・ソシアリスム」が、公開されたので、早速見てきた。 意欲的この…

2010年の映画を自分のブログから振り返る

映画さて、2010年を振り返るシリーズ、今回は映画。ミニシアター系映画はこのところ衰退の一途を辿っていて、2011年には、恵比寿ガーデンシネマも閉館されるという厳しい状況。そんななか、確かに、2010年は、非常に収穫は少なくて、私が見た映画も、過去の…

ミヒャエル・ハネケ監督による「白いリボン」を観た

ミヒャエル・ハネケ監督さてさて、年末差し迫る中、映画でもということで、ミヒャエル・ハネケ監督による「白いリボン」を観てきた。 ちなみに、ミヒャエル・ハネケ監督はオーストリアの映画監督で、過去もカンヌ映画祭をはじめとして多くの受賞歴がある。 …

戦車という密室から眺める戦争 レバノン

レバノンヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞をした映画、レバノンを見てきた、渋谷はシアターNにて。 この映画は、そのタイトル通りに、レバノンの内戦を舞台にした映画。サミュエル・マオス監督というイスラエルの監督により描かれた作品であり、この監…

エル・トポという伝説的カルトムービーを見てきた

エル・トポエル・トポという映画は、メキシコ映画で、アレハンドロ・ホドロフスキー監督によるもの。制作されたのは1970年で、40周年という名目の元に、デジタルリマスターも施されての再上映。ヒューマントラストシネマ渋谷で見てきました。レイトショー。 …

じんわりと染み込んでくる映画です 「ソフィアの夜明け」

ソフィアの夜明けブルガリアからやってきた、孤独をかみしめるような映画、ソフィアの夜明けを見てきた、イメージフォーラムにて。 この映画は、カメン・カレフ監督による映画。そのタイトル通り、ブルガリアの首都、ソフィアを題材にした映画。ある男。木工…

結局未だ開館していません 「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」を見てきた

アムステルダム国立美術館 「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」というドキュメンタリー映画がやっていたので、見に行ってみた。 この映画は、タイトルにあるように、アムステルダム国立美術館にまつわるドキュメンタリー。アムステルダム国立美術館は…

ちょっとした心地よいコメディー ミックマックを見た

監督現在、恵比寿のガーデンシネマなどで上映中の映画「ミックマック」を見てきた。この映画、「アメリ」などで有名なジャン=ピエール・ジュネ監督による映画。 映画としては、シリアスなものではなくて、全体的にコミカルな描写に包まれるコメディー映画。…

ちょっとした話題になっている映画、「シルビアのいる街で」を見た

ホセ・ルイス・ゲリン現在、イメージフォーラムで上映している映画、「シルビアのいる街で」を見てきた。この映画、ホセ・ルイス・ゲリン監督の映画で、結構地味に話題になっている映画で、私は、たまたま平日に見に行くことができて、混雑っぷりなど問題な…

「ペルシャ猫を誰も知らない」というイランの音楽映画がすばらしい

イラン「ペルシャ猫を誰も知らない」というイランのバフマン・ゴバディ監督による映画を渋谷はユーロスペースで見てきた。 イランは、宗教革命以降、宗教統制が厳しい国であるのだけれども、そのイランでは、音楽などの文化的も統制されていて、西洋色の強い…

フェアウェル さらば、哀しみのスパイという冷静時代のスパイ映画を見た

冷フェアウェルかつて、米ソ冷戦のころ、ソ連は武器開発のためなどに必要な科学的な情報の多くを西側に対するスパイ活動によって、得ていたという。その共産主義体制に疑問をもつKGB職員、コードネーム「フェアウェル」は、逆にそのソ連の情報を西側へ流すこ…

ペドロ・コスタ監督の骨をみた

ペドロ・コスタポルトガルの映画監督ペドロ・コスタ監督の新作映画「何も変えてはならない」がもうすぐ上映開始されますが、それに先だって、過去の作品を上映する企画が、渋谷のユーロスペースで開催されているので、行ってみた。とりあえず見たのは、「骨…

スティーブン・ソダーバーグ監督のガールフレンド・エクスペリエンスはなかなか微妙でした

ソダーバーグ古くは、かのロックバンドYESのPVを作成したこともあり、その後映画監督としては華々しすぎる活躍をしているスティーブン・ソダーバーグ監督。 そんな監督の多分最新作であるガールフレンド・エクスペリエンスという映画を見てきた、渋谷はシネ…

ビルマの圧政の現実 ”ビルマVJ 消された革命”

ビルマ現在、渋谷のシアター・イメージフォーラムで上映されているドキュメンタリー映画、”ビルマVJ 消された革命”を見てきた。 この映画、そのタイトルに含めれているVJとは、Video journalism の略。ビルマの現状をハンディカメラで秘密裏に撮影して、そ…