マフィアのまちを描いた映画「ゴモラ」を見た
ゴモラ
今回紹介する映画は、「ゴモラ」。決してウルトラ怪獣に関する映画ではなくて、イタリアのマフィアに支配された街の状況を描いた映画。原作として、ノンフィクション小説「死都ゴモラ」があって、そこで取り上げられたマフィアの現在を映画化した作品。
シアターイメージフォーラムで見てきました。
マフィア
イタリアには、四大マフィアと呼ばれるマフィア組織があって、その一つが、この映画が描いている対象であるカモッラというマフィア組織。実体は、その内部がさらに細分化されている。ちなみに、いろいろ調べてみると、マフィアの歴史は相当に古く、18世紀あたりまでさかのぼることになるようだ。映画
さて、映画の方だけれども、様々な事件をとおして、マフィアの実像を描き上げていく。麻薬取引や産廃投棄事業、内部抗争による殺し合いや組織の一員になることにあこがれる少年、マフィアに支配されたアパートにおける金銭授受など。様々な悪の側面が描かれていて、そして、そのどれもが結局悲劇的なものであり、貧しいものが結局貧しいままで鹿いられない状況を深めていっている。散乱
ノンフィクションとしては、そういったマフィアの現状を理解するという意味でとても興味ぶかい作品である。一方で、上記のように、様々なマフィアの側面を描きすぎていて、映画としては、まとまりが悪く、また、あえて作り上げたまとまりの悪さで曼荼羅を描くというレベルにもなっておらず、ただ散乱しているという印象をうける。取り上げている題材がディープであることが、そういった映画としての側面を消してしまっているのがこの映画にとっては幸いしているのだけれども。終わりなき
そして、このマフィアの暗躍の状況は終わりなきそれであるようにも感じる。マフィアが貧困と直結して、そして、内部抗争がさらに状況を悪化させる。その終わりなきあくという要素は、しかし、この映画でしっかりと描かれているように感じる。我々が日常のニュースレベルでは知り得ない現実をここで垣間見ることが出来る。
ノンフィクション
ということで、映画としてというよりは、ジャーナリズム的な感覚で見た方がこの映画を楽しめると思う。関連リンク:
映画『ゴモラ』イメージフォーラム・ダゲレオ出版/シアター・イメージフォーラム
カモッラ - Wikipedia
関連サーチ:
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