2012-01-01から1年間の記事一覧

2012年を自分のブログから振り返る-文学編

文学編さてさて、昨日に引き続き2012年を自分のブログから振り返るで、本日は文学編。 ニュースから2012年の文学的ニュースはなんと言ってもノーベル文学賞を受賞したのが、私の大好きな文学者莫言氏であったということ。個人的な感覚からすると、ようやくと…

2012年を自分のブログから振り返る-映画編

2012年気づけば、もう年末。ということで、毎年恒例にしている1年間を自分のブログから振り返るシリーズの始まりです。 今年は、映画から振り返ります。 映画今年見た映画は、ミニシアター系では12本ということで、なんだか、徐々に見る映画が減ってきていま…

ウリポ的傑作クノーの「文体練習」を読む

レーモン・クノー続々と刊行されていくスピードに全く追いつかないものの、少しずつ読み進めているレーモン・クノー・コレクションですが、ついに、超有名な作品「文体練習」が登場したので、早速に挑んでみました。 文体練習この作品をなんと呼べばいいのか…

ライブでもやはり凄かった YUGEN の Mirrors

YUGENイタリアのチャンバ-ロックなバンドで、渋いバンドの渋い作品を多くリリースしている AltRock から作品を多くリリースしているバンド YUGEN。そのバンド名からしても、かなり印象に残るが、演奏も、タイトなチェンバージャズロックを展開していて、まさ…

Porcupine Tree のライブアルバム Octane Twisted

Octane Twisted近頃、バンドとしての活動がお休み気味の Porcupine Tree ですが、その合間をつなぐかのように、ライブアルバム Octane Twisted がリリースされた。通常版は、二枚組CDだけれども、Burning Shed ではライブ映像入りDVDがバンドルされたエディ…

粋な言葉と色で写真を表現する InColorOut

InColorOutということで、近頃は写真をSNSへ投稿するのも普通のことになったりしております。ただ、折角写真を上げているのに、何かと説明で多くの言葉を書いたり逆に写真だけを上げて、コメント無くて面白くなかったりっていうこともあるかなと。 そんなこ…

プログレッシャーズによるクリスマスソング Proggy Christmas

Proggy Christmas現代プログレの代表者の一人、Neal Morse が、数多のプログレ友達を引き連れて、クリスマススタンダードナンバーを演奏した、この時期にぴったりのプログレクリスマスソングアルバム Proggy Christmas をリリースした。 ちなみに、名義は Pr…

H・V・クライストによる短編集「チリの地震」を読んだ

H・V・クライスト1800年代前半に活動をしていた、ドイツの作家H・V・クライスト。 存命中はあまり高い評価を受けていなかったようだが、20世紀に入り、その静謐な文体に注目が集まった作家。 主に、劇作やジャーナリストとしての作品が多く残っているが、い…

Omar の新バンド Bosnian Rainbows のライブは素敵でした

Bosnian RainbowsOmar Rodriguez Lopez Group のライブがあるということで、 恵比寿の LIQUIDROOMに行ってきました。2012年12月8日。 で、そんな名義で告知されていたのですが、実際のところは、すでに、Bosnian Rainbows というバンド名を持たせている Omar…

The Enid 新作 Invicta はまさしく傑作です

Invicta英国孤高のシンフォニックロックバンド The Enid。ここ数年は若いメンバーの参加もありながら順調に活動している彼らから、またまた新作が登場。タイトルは、Invicta。三部作 Journey's End によって、再び活気を取り戻した彼らですが、それに続く作…

永遠の名作映画「白夜」を見た

白夜ロベール・ブレッソン監督による名作映画「白夜」。1971年公開のこの作品が、ユーロスペースにて、再上映されていたので見に行った。 ドストエフスキーこの白夜は、原作がドストエフスキー。ドストエフスキーというと、いろいろなイメージを抱くと思いま…

アートと音楽を東京都現代美術館で鑑賞した

アートと音楽昨日は、Mot Annual2012 の展示について書きましたが、東京都現代美術館で同じタイミングで行われている「アートと音楽」も鑑賞してきたので、今日はこちらのほう。ちなみに、この展示は、坂本龍一さんが監修している。 完成度高くこの展示は、…

東京都現代美術館「風が吹けば桶屋が儲かる」

MOTアニュアル2012木場の東京都現代美術館で、毎年開催されるMOT ANNUAL。今年は、「風が吹けば桶屋が儲かる」というタイトルの元に開催されているので、早速行ってみた。 インスタレーションその年と、それから次の年の美術の傾向を捉えるのが、このアニュ…

そして、また、凄かった、Farmers Market

Farmers MarketFarmers Market はノルウェーのバンドで、フリージャズなロックな民族音楽な感じの超ミクスチャーな凄腕バンド。2011年の来日公演でもそのすごさを目の当たりにして衝撃を受けた。そして、今年もまら、来日してくれました。そして、今回はブル…

やっぱり凄かった Portnoy と凄腕四人組

MSPSDream Theater 脱退後、様々なスタイルのバンドで活動している、Mike Portnoy ですが、そのうちの一つのプロジェクト、MSPSで来日公演を行ったので、見に行った。この、MSPSはメンバーの頭文字で、Mike Portnoy, Billy Sheehan, Tony MacAlpine, Derek S…

Paatos 待望の新作 V は明るさも感じる暖かい作品

PaatosPaatos は、スウェーデンのバンドで、Anglagard 以来脈々と受け継がれる北欧幽玄美を表現するプログレバンド。 結構、暗い印象のするテーマを切々と歌い上げる女性ボーカルとそれをひっそりと響き渡るような音色で支えるサウンドで、儚くも美しくそし…

ウクライナの忘れられていた作家シギズムンド・クルジジャノフスキイの短編集が鋭い

シギズムンド・クルジジャノフスキイ 私は、なんとなく本屋でこの本を見つけて、何かを感じて読むことにしたのが、シギズムンド・クルジジャノフスキイ というロシアというかウクライナの作家の短編集「瞳孔の中」。 この作家は、最近、ロシアでも全集が刊行…

Between The Buried And Me の新作は美しく破壊的

Between The Buried And Me米国のテクニカルメタルバンド Between The Buried And Me 。テクニカルな演奏とコンセプチュアルなアルバム作り、そして、複雑で多様な曲構成によって、プログレッシブメタルの領域でも評価の高いバンド。 そのBTBAM の2012年新作…

Muse の新作は優雅にエレクトロにポップに羽ばたきます

MuseMuseは今や英国を代表するバンドで、先日のロンドンオリンピックでは、残念ながら日本ではあまり流れなかったが、大会のテーマソングを担当したバンドでもある。 その大会テーマソング Survaival も収録している2012年最新アルバム 2nd Law がリリースさ…

Steven Wilson のライブ映像は豪華メンバーの演奏力も際立つ

Steven Wilsonさてさて、Porcupine Tree での活動をはじめとして、プログレ界においてミュージシャンとして、また、マルチサウンドミキサーやプロデューサーとしても活躍する Steven Wilson。彼の最新のソロ作品 Grace For Drowning をサポートするツアーの…

Moon Safari から、美しき続編 Lover's End Part3

Moon Safariスウェーデンの美しきメロディーとハーモニーを持つ新進気鋭のプログレッシブロックバンド Moon Safari。その、名作アルバム Lover's End に収録されていたタイトル曲 Lover's End の続編が、Lover's End Part3 として、EPでリリースされたので早…

レーモン・クノーの「人生の日曜日」を読んだ

レーモン・クノーレーモン・クノーは、ヌーヴォー・ロマン直前あたりに位置づけられるフランスの小説家。「文体練習」が有名な作家で、実験的な文学表現を志す「ウリポ」に在籍していたことでも知られる。 また、シュールレアリズム運動の人々とも交友を持っ…

イギリスの香り漂う Big Big Train の新作

Big Big Train今回紹介する Big Big Train は1990年代から活動しているイギリスのプログレバンド。その2012年新作、English Electric Part One がリリースされたので聴いてみた。ちなみに、Part One とあるとおりで、2013年にリリースが予定されている Part …

Beardfish の音世界は新作でさらに世界が広がっていた

Beardfishスウェーデンのプログレバンド、Beardfish。ヴィンテージ的な音作りをするタイプの現代プログレバンドだけれども、その2012年新作 The Void がリリースされたので、聴いてみた。 広がるなんとなく、イメージでは、ヴィンテージなプログレサウンドで…

Coheed and Cambria の新作、完成度高し

Coheed and Cambriaさてさて、アメリカのエモでプログレで激しくて、時にかわいげなメロディーで複雑怪奇で、コンセプチュアルなバンド、Coheed and Cambria その新作 Afterman: Ascension がリリースされたので早速聴いてみた。 ちなみに、Afterman は二枚…

ジェームズ・アンソールの展示を新宿の高所で見る

損保ジャパン美術館ゴッホのひまわりやセザンヌ、ゴーギャンという大物作品を収蔵していることでも知られる損保ジャパン美術館は新宿の損保ジャパンビルの上の方にあって、かなり眺めのいい美術館。 そこで、現在行われている展示、ジェームズ・アンソールの…

楽しくラウンドな Devin様 EPICLOUD

EPICLOUD我らが Devin Townsend 様による Devin Twonsend Project は、昨年までに、4部作においてそれぞれのアルバムで異なる側面を表現することに成功いたしましたが、その勢いは衰えることはなく、新たなる作品 EPICLOUD へとつながっておりました。という…

It Bites 来日公演は渋谷クラブクアトロにて

再び英国の第二世代プログレバンド It Bites。Francis Dunnery に代わり、フロントマンに John Mitchell を迎えて再結成後は、活発な活動を行っている。 その It Bites が、新作である Map of the Past をフォローするライブの一環で来日公演を行ったので、…

Neal Morse は新作でも得意技炸裂です

Neal MorseSpock's Beard の中心人物で、脱退後はソロでも積極的に活動している Neal Morse の2012年新作「Momentum」がリリースされたので早速入手した。 いつもの今回のソロ活動も、ドラムに朋友の Mike Portnoy 、ベースに Randy George といういつもの…

The Pineapple Thief の新作はアグレッシブに

The Pineapple Thief英国のバンドでポスト=プログレッシブなサウンドを展開する The Pineapple Thief の新作アルバム、All The Wars がリリースされたので、聴いてみた。 アグレッシブこのバンドの特徴は、ポストロック的な無機質な雰囲気を持つ一方で、プロ…