2016-01-01から1年間の記事一覧

いやはや自由です Free Salamander Exhibit の新作

Free Salamander Exhibit伝説的アヴァンギャルドバンド Sleepytime Gorilla Museum のメンバーによる新たなるバンド、 Free Salamander Exhibit によるデビューアルバム Undestroyed がリリースされたので聴いてみた。 自由ですもともと、Sleepytime Gorilla…

Neal Morse 渾身のコンセプトアルバム THE SIMILITUDE OF A DREAM

Neal Morse現代プログレの復活の産声でもあったバンド Spock's Beard の創設時の中心人物であり、バンド脱退後は、Mike Portnoy とともに、ソロアルバムというのか、The Neal Morse Bnad 名義でも精力的に活動する Neal Morse。その最新作 THE SIMILITUDE OF…

今回も傑作 The Dear Hunter ACT:V

The Dear Hunterエモいメタルな作風やアルバムを横断するコンセプト作品な感じが、Coheed and Cambria とも類似性を感じさせるバンド The Dear Hunter。間に、いくつか単品アルバムをはさみつつ、第五弾アルバム、Act V: Hymns With the Devil in Confession…

おフランスのブラックメタルなポストロッカー ALCEST の怪しい香り

ALCESTフランスのバンドで、ブラックメタルな要素とポストロックな要素が混在するという、そうきたかなミクスチャーに挑むバンド ALCEST のアルバム KODAMA を聴いてみた。 ポストなグロウル静かな音圧、ちょっとダルな反復で音響が響き渡る、まさにポストロ…

Devin 節満開 TRANSCENDENCE

Devin Townsendさてさて、天才すぎる変人 Devin Townsend。変幻自在のボーカルとギターテクを持ち、さらなに素晴らしい作曲能力によって、どんなサウンドでも作り上げ、そして、演奏し歌いきってしまえるのではないかと思わせるほどに幅の広いタイプのサウン…

邪悪な香りノルウェーの Seven Impale

Seven ImpaleSeven Impale は、ノルウェーのバンドで、サックスも含むバンド構成で、シアトリカルで邪悪な雰囲気が、Osanna や VDGG を想起させるバンド。その2ndアルバム Contrapasso を聴いてみた。 なお、Bandcamp でもダウンロードで入手することができ…

穏やかに激しく Pineapple Thief の新作

Pineapple Thief 英国のポスト=プログレ系バンド Pineapple Thief。 Porcupine Tree が最近あまり活動していないことを考えると、今やこれ系のサウンドのトップバンドといってもいい彼ら。 その新作、Your Wilderness がリリースされたので聴いてみた。 激し…

新たなるメロディアスプログレ The Fringe

The FringeThe Fringe は、LO-FI RESISTENCE の Randy McStine をギターに、そして、Spock's Beard で活躍後現在 Big Big Train などで活躍する Nick D'Virgilio をドラムに、さらに、The Flower Kingsなどで知られる Jonas Reingold をベースにむかえる、ス…

イタリアの現代ジャズロックの星 DEUS EX MACHINA

DEUS EX MACHINADEUS EX MACHINA はイタリアのバンドで、AREAを髣髴とさせるテクニカルな演奏に、野太く印象深いボーカルで、ジャズロックな世界を拡張させているバンド。ここしばらくは、活動休止状態だったとおもっていたら、突如新作 Devoto がリリースさ…

あまりにも圧倒的な超文学「重力の虹」

トマス・ピンチョン現代アメリカ文学の頂点に立つといって過言ではない作家、トマス・ピンチョン。作品数は決して多くはなく、そのどれもが大著であり、難読。しかも、メディアにはほぼ登場しない謎の人物でもあり。 そんなトマス・ピンチョン作品の中でも、…

新たなる世界 Thank You Scientist

Thank You Scientist今回紹介するのは、Thank You Scientist という変わった名前の米国のバンド。名前も変わっているけれども、音も変わっているというバンドで、それだけで、食指が動く人もいるだろう。そして、その期待を裏切らない面白い音がそこから出て…

Biffy Clyro 待ちに待った新作 Ellipsis

Biffy Clyroスコットランドのロックバンド Biffy Clyro。Muse とかそのあたりの系列に入るような、新生代のロックバンド。英国ポップロックに、プログレ的なひねりが適度にまぶされた感じが、新しい音楽世界を切り開いている。 そんな彼らの、久しぶりの新作…

究極のユートピア Anderson / Stolt INVENTION OF KNOWLEDGE

Anderson / Stolt言わずもがなプログレ界のゴッドの一人、YESのボーカリストとして有名な Jon Anderson。そして、新世代のプログレを引っ張る Flower Kings などで知られる Roine Stolt。なんとも、この二人がコラボして、アルバムを作るという夢のような話…

ネオプログレも大人になって Big Big Train Folklore

Big Big Train英国の現代プログレバンド Big Big Train。ネオプログレを代表するバンドの一つともいえる。テクニック重視というよりは、物語性だとか、全体の構成美に魅力を感じさせるタイプのバンド。 Folkloreその新作が、Folklore。この作品では、より落…

FROST* 久々の新作はより現代的な要素をとりこみつつ

FROST*英国のバンド FROST* は、John Mitchell を中心としつつ、ある意味スパーバンド的な構成で活動するバンド。今回は、約8年ぶりの新作 Falling Satellites がリリースされたので、聴いてみた。 現代的まず、感じるのは、かなり現代的な雰囲気を持ったサ…

ヘヴィーでポップな Haken の Affinity

Hakenデビューアルバムから話題をさらった英国のバンド HAKEN。順調に作品をリリースし続け、4枚目のアルバムとなる新作 Affinity が先日リリースされたので聴いてみた。 コンセプト毎回壮大なコンセプトを持ったアルバムをリリースしている彼らだが、今回も…

新たなる高みへ YUGEN Death by water は究極の名作

YUGEN現代チェンバーロックの総本山ともいうべきレーベル Altrock。そのレーベルの代表的バンドが、イタリアの YUGEN。デビュー当初より、そのダークなチェンバーロックの世界は、その日本語の響きにもマッチした印象により、多くのプログレファンを魅了して…

そうきましたか、The Syn と Moon Safari のコラボは良質ポップ

The SynYES の前身バンドの一つともいえるバンド The Syn。2000年代に再結成して、Steve Nardelli のプロジェクトバンドともいうべき状態で活動しているバンド。そんな、The Syn が、Flower Kings などで知られる Jonas Reingold のプロデュースで、なんとあ…

ついに実現した英国の秘宝 The ENID 来日公演第二夜

The ENIDさてさて、遅れてきたプログレッシブロックバンドであるがゆえに、不遇の境遇にあうという時代もあったものの、カルト的なサポートにより生きながらえた英国の秘宝 The ENID。 私の最も好きなバンドの一つであるものの、中心人物の RJG のご高齢具合…

軽快な現代プログレ I Am the Manic Whale

I Am the Manic Whale英国出身のバンドで、2015年結成の新たなるバンド。まさに現代プログレといえる、ポップさを押し出しながらも、複雑なコーラスワークやサウンド構築により軽快な屈折感が心地よいバンド。そのデビューアルバム Everything Beautiful In …

壮大なるシンフォニア The Enid ここにあり

The Enidついに来日公演が迫ってきている英国の超絶伝説的カルトバンド The ENID。インディーズの先駆けともいうべき彼らは、一方でその音楽性はインフォニックな要素をふんだんに含んだプログレッシブロックであり、カルトな印象とはまた別のところにあるそ…

ノルウェーのメロディアスメタル Circus Maximus 新作

Circus Maximusメロディアスな要素をふんだんに盛り込んだプログレメタルで、聴きやすさと聴きごたえを提供してくれるノルウェーのバンド Circus Maximus。 その新作 Havoc がリリースされたので聴いてみた。 多様化サウンド的には、より多様なトライをして…

哲学的SF作家スタニスワフ・レムの短編集

スタニスワフ・レム映画化などもされて有名なソラリスをはじめとして、数々の名作SF小説で有名なスタニスワフ・レム。レムの特徴としては、単にエンターテインメントなSF要素だけではなく、その仮想世界における生命の動きを通して、より深く人間や世界を洞…

現代プログレの重鎮 Arena のベストライブ

Arena英国のバンド Arena は、近頃はあまりそのジャンル名で表現されることは少なくなったけれども、プログレハードと呼ばれた、プログレとハードロックのハザマにあるようなサウンドを軸とした、現代プログレバンド。 キーボードの Clive Nolan ギターの Jo…

現代に挑む Dream Theater の壮大な the astonishing は全力で聴け

Dream Theater言わずと知れたプログレメタルの巨匠 Dream Theater。Mike Portnoy 脱退後はどうなるかと思われたが、しかし、むしろよりメンバーの自由な表現が解放された、違うベクトルへとどんどんと進んでいるように思われる彼らですが、その解き放たれが…

軽快で複雑でノリノリなプログレ The Mute Gods

The Mute GodsThe Mute Gods は、Nick Beggs と Marco Minnemann そいて Roger King によるプロジェクトバンド。Nick Beggs のボーカルを中心として、バカテクがそれを彩るというスタイル。そのデビューアルバム Do Nothing till You Hear from Me を聴いて…

ジャズいポストロック系な TROYKA

TROYKA今回紹介する TROYKA というバンドは、イギリス出身のバンド。3人組で、傾向的には、Battles に近いタイプのバンド。ジャズな雰囲気をベースにした、変則的なサウンドに、ポストロック系なアンビエント感が混じってきていて、エレクトロとバカテクがま…

おフランスのポスト=プログレ LAZULI 新作

LAZULIフランスのバンド LAZULI。どちらかというと、ヘヴィーなサウンドのイメージのあったバンドだけれども、少しずつ変遷していき、最新作 Nos Ames Saoules では、ポスト=プログレッシブな感じで、KSCOPE 系のバンドに近しいサウンドへと進化してきている…

古き良きさまざまな味わい Sisyphos はスイスから

SisyphosSisyphos はスイスのバンドで、ずいぶん前にアルバムをリリースしていた印象で、久々な新作 Against The Grain をリリースしたので、聴いたみた。ちなみに、このバンド、作品数も少なく、しかもアルバムリリースは最近なので、若手かと思いきや結構…

ハンガリーの伝説 EAST の最新ライブはオケ入り

EAST数多くの名プログレバンドを輩出しているハンガリーの中でも最重要バンドの一つ。特に初期に2枚が、印象的なジャケットともによく知られている。 そんな EAST は、近年は活動を活発化させているようで、その最新ライブが、なんとオーケストラ入りで行わ…