2013-01-01から1年間の記事一覧

ノーベル賞作家莫言の初期作品「天堂狂想歌」

莫言ノーベル文学賞を受賞したことで、日本でも多少は知られるようになったであろう中国の作家 莫言。その初期の作品、「天堂狂想歌」が出版されていたので読んでみた。 ニンニクの芽事件この作品は、実際に中国で発生した蒼山ニンニクの芽事件をベースにし…

Muse のスペクタクルあふれるライブ映像

Live at Rome Olympic Stadium現代ロックを代表する英国のバンド MUSE。The 2nd Law をサポートするライブツアーで、来日公演も行われた2013年。 そのライブツアーから、イタリアでのスタディアムライブを納めた映像作品、Live at Rome Olympic Stadium がリ…

今年の Marillion Christmas DVD

Marillion英国の誇るバンド Marillion。強大なファン組織を背景に、地道な活動を続けるバンドでもある。そのネット上のファンクラブ的なものが、Web UK。1年更新のこの組織は、彼らのWeb Site を介して入会することが出来て、入会すると年4冊 Fanzine が送ら…

Protest the Hero の新作は再び勢いを感じさせてくれる快作

Protest the Heroカナダのメタルコアなプログレッシブメタルバンド Protest the Hero の新作 Volition がリリースされたので聴いてみた。 回帰イメージ的には、Kezia あたりのサウンドに回帰してきている印象。直線的な勢いを殺さないままに、複雑で高速なギ…

ジャケットがちょいセンセーショナルな The Opium Cartel の新作は秀逸

The Opium CartelThe Opium Cartel がノルウェーのバンドで、White Willow の Jacob Holm-Lupo のサイドプロジェクト的なバンド。久々の2013年新作 Ardor がリリースされたので聴いてみた。 幻想的美本作は幻惑的な女性ボーカルとヘタウマ系男性ボーカルによ…

ELP 発掘音源は Live in Montreal 1977

ELP言わずとしれたプログレ界の巨星トリオ、Emerson Lake and Palmer。 活動はもはやほぼ行われていない状況ですが、発掘音源が散発的にリリースされているというのが昨今の状況。 そんななか、1977年のオーケストラ帯同ライブの模様を収録した二枚組CD Live…

YES の伝説的名盤 Close to the Edge の5.1ch が凄い

Close to the edgeプログレと言えば、で最初に出てくるバンドの一つ YES。離合集散を重ねながらも今も活躍する彼らですが、かつて気づき上げた栄光のきらびやかさ故に、現在の活動のみ成らず、過去の作品の再発なども盛んなバンド。ここ最近でも、日本限定企…

文学的映画「危険なプロット」を見た

危険なプロット危険なプロットは、フランソワ・オゾン監督による映画。 主人公は、ある文学の教師とその教師が担任をしているクラスの生徒。 教師は、文学教育の一環として作文を生徒に宿題として出している。ほとんどの生徒が取るに足りない文章を書くのに…

Devin Townsend のライブ映像 Retinal Circus が楽しすぎる

Devin Twonsend先日ラウドパークで遂に来日公演もはたしたマルチな才能を持つ男、Devin Townsend 率いる Devin Townsend Project。 そのライブ映像作品 Retinal Circus がリリースされたので、見てみた。 Retinal CircusRetinal Circus は、Devin Townsend P…

Flower Kings の新作はテーマはダークに

Flower KingsRoine Stolt 率いるスウェーデンを代表するプログレバンド、Flower Kings はしばらくの休止状態ののちに、Banks of Eden で復活。来日公演も果たしたけれども、そこにとどまらずさらに、2013年新作がリリースされた。タイトルは、Desolation Ros…

森美術館でやっている今年の六本木クロッシングは・・・

六本木クロッシング2013六本木の森美術館で毎年この時期に開催されている六本木クロッシング展。毎年様々な切り口でまとめた展示で個展などとはまた違って、キュレーションの面白さなんかも感じることの出来る展示で、私自身は毎年楽しみにしている展示。 今…

Dream Theater のライブ映像 Luna Park は音源映像の美しさも加味されて

Live at Luna ParkDreamt Theater の新作は先日出たばかりですが、ライブ映像作品のほうもリリースされました。こちらのライブ映像は2012年のものなので、2013年新作よりも前の音源です。 で、今回のライブ映像の注目どころは、ドラマーが、Mike Mangini に…

ポーランドにおけるナチスとの戦いを描いた話題作 HHhH

HHhH今回紹介するのは、フランスの作家、ローラン・ビネによる作品「HHhH」。この作品によって、ローラン・ビネは、フランスの由緒正しき文学賞であるゴンクール賞新人賞を受賞している。 この不思議なタイトルは、日本語訳すと「ヒムラーの頭脳はハイドリヒ…

新たな YUGEN 人脈プロジェクト empty days

Empty Daysチェンバーロック系の渋いバンドをリリースしている AltRock。その AltRock においても、重要バンドである YUGEN は、さらに派生バンドをいくつか産み出して、一つの潮流と成っていると行ってもいいだろう。 そんな YUGEN のギタリストによるプロ…

ウズベクの凄腕 Fromuz の新作は叙情的に

FROM.UZその名の通りというのか、ウズベキスタンの馬鹿テク系プログレバンド From.uz。比較的コンスタントにアルバムをリリースし続ける彼らの2013年新作、Sodom & Gomorrah がリリースされたので聴いてみた。 フロイド風?のっけから、ちょっと Pink Floyd …

中国の作家 残雪 による 「かつて描かれたことのない境地」

残雪残雪は、中国の女性作家。非常に独特の文体で独特の世界を描くことで知られている。あまりにも独特の世界過ぎて何を描きたいのかということはなかなか一般的な感覚では理解しにくい作家かもしれない。 そんな残雪の特徴が存分にでている短編集「かつて描…

Flying Colors のライブ映像 Live in Europe いいね

Flying Colors数多の Portnoy プロジェクトの一つ、Flying Colors。こちらは、ポップロックなサウンドを持ち味にするバンドで、Mike Portnoy の他は、ボーカルとギターに Casey McPherson、ギターは Steve Morse、ベース Dave LaRue そして、キーボードとボ…

LoudPark13 で Devin Townsend を堪能しました

LoudParkメタル系フェス loudPark13。埼玉アリーナで二日間の開催ですが、このフェスに、奇跡的に Devin Townsend Project がやってくるということで、ほぼ、彼らののみを目当てに行って参りました。 登場メタルコアな感じのバンドの後に、遂に待ちに待ったD…

アルゼンチンの若干オペラ的なプログレメタラー fughu

FUGHUまぁ、なんと読むのかもよくわからないバンドなんだけど、Fughu というバンドの、Human というアルバムを聴いてみました。この作品は、The Facts と題されたものと、The Tales と題されたものの二枚で一セットのような扱いになっている作品。 ちなみに…

ハイレゾ音源を再生する環境を考えた

ハイレゾ再生Sony が本格的にハイレゾ音源に参入するということもあって、オーディオ業界では、ハイレゾ再生がますます注目を浴びている。 ということで、ハイレゾ音源を再生可能な様々な商品も増えてきているなか、どんな商品が面白そうだろうっていろいろ…

iPhone の音量バーが出ないときは接点お掃除が効くかもしれない

iPhoneさてさて、iPhone って、結構お高いものであるけれども、当然ながら持ち運んで使うものであるが故に少しずつ、いろいろな不調が出てきたりします。物理的にガラスが割れたとかになるとどうしようもないですが、特に接点周りはお掃除するというのが有効…

祈りを込めて、Orphaned Land の All is One

Orphaned LandOrphaned Land は、イスラエルのプログレ系メタルバンド。その2013年新作 All is One をようやく落ち着いて聴いてみた。 All is One彼らは、イスラエルという地域がらということもあって、一貫して、宗教的な対立を乗り越えようという意志を感…

Osanna を彷彿とさせるシアトリカルロックの新鋭 NichelOdeon

NichelOdeonあんまり、今回紹介する NichelOdeon というバンドの素性がよくわかっていないのだけれども、多分イタリアのバンド。そんなバンドの Bath Salts というアルバムを聴いてみた。このバンドにとっては、3作目になるのかな? この作品、ライナーノー…

暗号解読という本が技術的にも読み物としてもとても面白い

サイモン・シン元BBCの記者で、「フェルマーの最終定理」という文字通り、フェルマーの最終定理についてのノンフィクションも出版しているサイモン・シンという人物の書いた暗号に関する歴史と今、そして、未来を描いた「暗号解読」を読んだ。 中世から暗号…

Dream Theater の新作は、Dream Theater

Dream Theaterアメリカンプログレメタルの雄、Dream Theater。前作で、中心人物である、Mike Portnoy と決別して新たなスタートを切った彼らだが、その第2作目の作品がリリースされたので聴いてみた。タイトルは、気合いの入りようを感じさせるその名も Drea…

Anathema のライブ映像はオケ入りで感動的

AnathemaAnathema は英国のポスト・プログレッシブロックなバンド。ここ最近は、高揚感を煽るような壮大で感動的な世界を描く作品をリリースしている。そんな Anathema のライブ映像作品、Universal がリリースされたので、聴いてみた。なお、私が購入したの…

超絶馬鹿テクトリオ Levin Minnemann Rudess はやっぱり凄すぎる

LMRKing Crimson などで活躍する凄腕ベーシスト Tony Levin、様々なバンドで超絶変態テクを見せつけているドラマー Marco Minnemann 、そして、Dream Theater などで知られるテクニシャン Jordan Rudess。 この、すさまじいテクニックを有した3人がそろい踏…

薬をめぐるスリルとサスペンス「サイドエフェクト」

サイドエフェクト薬の副作用のことを示す英語、サイドエフェクト。その言葉がタイトルと成っている映画、「サイドエフェクト」を見てきた。この映画は、スティーブン・ソダーバーグ監督による作品。 サスペンス薬をめぐって、様々な陰謀が渦巻く。ストーリー…

イタリアン・ロック・ヒストリーで AREA と New Trolls を堪能

イタリアンロッククラブチッタで行われていたイタリアンロックフェスティバルは、この春で終わってしまいましたが、とはいえ、似たような企画は今後もつづくということなのか、早速イタリアン・ロック・ヒストリーというタイトルの元、AREA と New Trolls の…

Blackfield の新作はちょい地味

BlackfieldBlackfield は、イスラエルのミュージシャン Aviv Geffen と、Porcupine Tree などで活躍する Steven Wilson によるプロジェクト。 一定の期間をおきながらも安定的にアルバムをリリースしていて、その四作目、タイトルはずばり、「?」がリリース…