2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

トマス・ピンチョンのV.を読み終えたのだが

V.着々と刊行が遅れ気味のトマス・ピンチョン全集ですが、私の読み進める方も着々と遅れており、ようやく、「V.」を読み終えました。 この作品は、トマス・ピンチョンのデビュー作に当たる作品で、今回の翻訳では薄めの上下巻にわたる作品。 謎のトマス・ピ…

「梅棹忠夫の「人類の未来」」を読んだ

梅棹忠夫2010年に亡くなった、民族学者梅棹忠夫。学者でありんがらも、卓越した現実分析能力により、オピニオンリーダー的な存在でもあった人物。年代的も、日本の高度経済成長とそのバブルの崩壊の時代に脂ののった人生を歩んだこともあり、また、文化人類…

ENID によるオーケストラとの共演ライブ

The ENIDThe Enid は1970年代中後期ころから活動しているシンフォニックプログレバンド。プログレを取り巻く環境の影響もあって、早くから今で言うインディーズ的な活動を行い、ファンベースの支援組織までももつバンド活動を行っていた。1990年代以降から20…

フォン・トリアー監督による狂気的なメランコリアを見た

フォン・トリアーフォン・トリアー監督は、ここ最近では、少し前に公開された「アンチクライスト」において、精神と肉体の極致を描くなど、美しき狂気を感じさせる作品を残す監督。自身も、うつ病を患っていたり、また、カンヌにてヒトラー関連で問題発言し…

アメリカ前衛アートの巨人 ジャクソン・ポロック

ジャクソン・ポロックジャクソン・ポロックといえば、絵の具を垂れ流すように描くドリッピングという技法による抽象絵画で有名な人物。 その絵画は非常に有名なのだけれども、意外とその作品を一堂に会して見る機会はあまりなかった。 そんな、ジャクソン・…

アルゼンチンより、Cucamonga はコミカルジャズロック

Cucamonga今回紹介する作品は、アルゼンチンの Cucamonga というバンドの Alter Huevo という作品。なお、このアルバムは、近頃かなりアグレッシブに YUGEN や、Calomito などのジャズロック、チェンバーロック系の、プログレッシブロックの中でもさらに先鋭…

こりゃ、かっこいいレコメン、Thinking Plague

Thinking Plagueアメリカのバンド Thinking Plague の2012年新作 Decline And Fall を聴いてみた。 このバンド、私はこの作品で初めて知ったのですが、結構前から活動しているようで、1980年代には活動を開始していたようです。しかし、バンドメンバーもあま…

あの、甘美系プログレの先駆者 Moon Safari のライブ版

Moon Safariそのあまりにも、美しいメロディーやコーラスワークを、凝ったリズムラインの上で奏でるという新境地を切り開いたバンド、Moon Safari。新たに、2枚組のライブ版をリリースしたので、早速聴いてみた。アルバムタイトルは、 The Gettysburg Addres…

ライブでももちろんテクニカルで破壊的なノルウェーの SHINING

Shining今回紹介するのは、ノルウェーのほうの Shining。そのあまりにもの破壊的な演奏の一方で変拍子やリズムチェンズを含む複雑な楽曲を展開するスタイルは、様々なジャンルの概念を乗り越えて、破壊的すぎるジャズロックという新たな境地を切り開いてる(…

Solaris のメンバーによる Tompox は、火星年代記的です

Tompoxハンガリーの最早伝説的になってしまったバンド、Solaris。復活しそうで、なかなかしない状態が続いているなって思っていたら、そのメンバーの一人、Tamas Pocs によって、TomPox というバンドが結成されて、ニューアルバムをリリース、タイトルは、 H…