ENID によるオーケストラとの共演ライブ



The ENID

The Enid は1970年代中後期ころから活動しているシンフォニックプログレバンド。プログレを取り巻く環境の影響もあって、早くから今で言うインディーズ的な活動を行い、ファンベースの支援組織までももつバンド活動を行っていた。1990年代以降から2000年代は散発的な活動に終わり、本格的な活動が困難な時代が続いたのだが、何故かここ最近急速に活動を活性化させてきており、アルバムリリースのみならず、積極的なライブ活動も行っている。


オーケストラ

そんなライブ活動において、ロックバンドとしてのライブのみならず、オーケストラとの共演ライブも行うほどまでに活動は盛り上がっている。元々、プログレの中でも、シンフォニック度が非常に高いサウンドを展開するバンドであるために、オーケストラとの共演はむしろ実に自然な流れともいえる。


2枚組

そんなオーケストラとの共演として、バーミンガム市のシンフォニックオーケストラに聖歌隊までが加わった非常に大所帯の構成でのライブがCD2枚組でリリース( LIVE WITH THE CBSO AT SYMPHONY HALL )されたので早速入手してみた。
ちなみに、入手は、彼らのサイトのこのページから購入できますし、その際サイン入りかどうかも選択可能。


1枚目

このCDの1枚目は、名作、In The Region of Summer Stars からと、そして、最後にこれまた名作 Fand。過去の重要作品からの選曲が一枚目にくるということ。
多少、オーケストラとうまく合いきっていないようにも感じるところはあるが、しかし、あの名作がオーケストラサウンドと融合して再現されていく様は、やっぱり美しく感動的。バンド構成のみでの衝撃力の鋭いサウンドもいいけれども、しっかりとスコアされた The ENID の楽曲は、フルオーケストラによって構築された壮大な音世界でもまた非常に生きているし、力強い。


2枚目

2枚目は最新作になる Jouney's End から。オーケストラとの融合という意味では、この2枚目のほうがよりしっくりと来ているように感じる。オーケストラ主体で描く場面と、バンド演奏主体になる部分がうまく使い分けられてもいるし、ボーカルパートでのクワイアによる壮大な声楽もかっこいい。
比較的ポップさのあるボーカルパートも見事にオーケストラにはまっているところも聴き所だと思う。
そして、最後は、オーケストラのみでの演奏になり、そして、Land of Hope and Glory でしめるという展開。


見事

ここまでオーケストラにはめてしまうと言うのは、Robert John Godfrey が自身のスコアに相当の自信を持っているというということでもあるのかもしれない。
実際、他のバンドではオーケストラとの共演という物珍しさが先に立って、それが作品の価値を持ち上げていたりするけれども、この作品の場合は、オーケストラとの共演によって別の価値が生じているという感じ。


予定

ちなみに、このライブから DVD もリリースされる予定があるとのことで、こちらも楽しみ。また、このライブのスコアも彼らのサイトで販売されていたりする。
The ENID ファンは必携の作品でしょう。


関連リンク:
The Enid Live With The CBSO CD
関連サーチ:
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