新たなる高みへ YUGEN Death by water は究極の名作



YUGEN

現代チェンバーロックの総本山ともいうべきレーベル Altrock。そのレーベルの代表的バンドが、イタリアの YUGEN。デビュー当初より、そのダークなチェンバーロックの世界は、その日本語の響きにもマッチした印象により、多くのプログレファンを魅了してきた。
そんな彼らが、2016年新作 Death by water をリリースしたので、聴いたみた。


究極

まず言えるのは、彼らがさらに究極の世界にまだたどり着かんとしているといいたくなるほどのその完璧な世界がそこにあるということ。
Area や Art Bears にも迫るのではと思わせるほどのアヴァンギャルドな新しい世界がそこにはある。


従来より

従来からある彼らしい、チャンバーロックの冷たくてそして、音が独立しながら、最早メロディーを理解するという領域にはない、ただ音が響きあう世界ともとれそうな情景がそこにひろがっている。
そのベースはしっかりと継承しているのだけれども、それがさらに進化しているのがこの作品のすごいところ。


圧倒

たとえば、女性ボーカルの入る Der Schnee なんかは、女性ボーカルの力強くて、フリーキーな表現力もあって、圧倒的ともいえる世界になっている。なんというのか、音楽というだけでは表現できない世界で、なので、その音楽を聴きながら感じることも、音楽にあるようなノリだとか同調だとか、そんなレベルではなくて、感情ではなくて、むしろ、感覚に刺激が与えらるというのか、左脳では理解しきれずに右脳で捉えるしかないというのか、ロウの部分に食い込んで切るようなそんな圧倒的な表現力。


生理的な

ある意味では、生理的な感覚に訴えてくるようなそれで、その音の作り出す混沌とそして、刺激的な音が、我々が普段使うことを忘れてしまっている感覚にタッチしてくる。
ある意味では、芸術の究極のレベルともいえるそれで、左脳が感が切った末に理解が届かず、右脳が作動し始めて、しかし、その途端何かが捉えられ、その捉えられたものが、我々が実はため込んでいる感情へとタッチしてくる、そんな感覚は、生理的なそれ。


絶品

なので、もう、絶品というしかない。究極の音楽といってもいいと思う。今年の最高傑作がすでに出てしまったというか、ある意味今年というだけのくくりではなくて、歴史に残る名盤ともいえると思う。
混沌と緊張に包まれた世界が、最後の美しき名曲 A House にいたると、アコースティックで多重コーラスが、そこまで究極に突き詰められた聴き手の感覚を最後にそっと包み込んでくれるようなそんなそれで幕が閉じられる。
超絶おすすめの絶品です。

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Death by water | AltrOck Productions
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Death By Water
発売元 : ALTROCK
発売日 : 2016-04-29 (1CD)
売上ランク : 42024 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 2,833 在庫あり。
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