永遠の名作映画「白夜」を見た



白夜

ロベール・ブレッソン監督による名作映画「白夜」。1971年公開のこの作品が、ユーロスペースにて、再上映されていたので見に行った。


ドストエフスキー

この白夜は、原作がドストエフスキードストエフスキーというと、いろいろなイメージを抱くと思いますが、おそらくそれらのイメージとは少し異なり、この作品は、恋愛をモチーフにした作品。それが、ロベール・ブレッソン監督により、映像化された。


男・女

この作品は、プロットとしては、実に単純な作品である。画家でもある男ジャック、そして、家から出たいという希望を持つ女性マルト。この二人の恋の物語。ジャックは、マルトに思いを寄せるが、マルトは、別の男性を待ち焦がれている。この二人の恋愛に対する振る舞いが、描かれているという単純な構成。


しかし

しかし、この単純な構成の中に、見事に女性と男性の恋愛に対する姿勢の違い。もしくは、性格による恋愛に対する姿勢の違いが見事に描かれている。自分の思いに素直に振る舞うことを優先する女性。相手に対して恋愛しているのか、自分に陶酔したいがために恋愛しているのかがはっきりしない男性。
それぞれは、近づくようで、遠ざかり、遠ざかるようで近づきという感情の揺れ動きが見事に描かれる。


恋愛

確かに、恋愛はうまくいくとは限らない。そして、うまく行くケースは、一つのパターンに収まるわけではなく、様々なパターンがある。生物であるが故なのか、それとも社会的存在であるが故なのか、人類にとって、恋愛は多くの人が経験しないではいられないものである。


切なさか必然か

そして、そのそれぞれの重いのすれ違いが、この映画で描かれる。果たして、最後の結果は、切なさとして捉えられべきなのだろうか、必然として捉えられべきなのだろうか。


利己

恋愛における利己的な態度とは一体どういうことなのだろうか?そして、その状況に置ける素直さとは一体なになのだろうか?そんなことをすこし、自分の過去に後ろめたさも感じながら、深く考えることの出来る見事な描写の映画でした。


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