エル・トポという伝説的カルトムービーを見てきた



エル・トポ

エル・トポという映画は、メキシコ映画で、アレハンドロ・ホドロフスキー監督によるもの。制作されたのは1970年で、40周年という名目の元に、デジタルリマスターも施されての再上映。ヒューマントラストシネマ渋谷で見てきました。レイトショー。





ド カルト

私個人のイメージとしては、「不思議惑星キン・ザ・ザ」なんかとも共通する味わいを感じるカルトムービーだった。
なんというか、ナンセンスさを全面に押し出して、むしろチープなセットや演出を施して、人を食ったような様子を示す一方で、裏に重いテーマを流しているという共通点において。


内容

映画の内容を大まかにいうと、主人公が、まずは、街をおそった悪漢の退治を息子とともに行い、そこで出会った女性とともに次の旅へと出ることを決めて、息子はそこに置き去りにする。女性の要望で、その砂漠地帯にいるそれぞれ特異な正確をもつ凄腕ガンマンたちを倒しにでかけ、最強と存在となるが、しかし、女性に最後は裏切られ、ハンディキャップトたちの洞窟へと向かい入れられ、神とあがめたてられる。その洞窟を解放するために、街へ続く穴を掘り、貫通させると、しかし、街の住民に攻撃され、最後は自死する。


神、西部劇

舞台は、主に砂漠。馬に乗り移動する。ガンマンとしての対決は西部劇的でもある。一方で、根底に流れているのは、神という存在か。この映画は、全体はつながったものとして展開されているのだけれども、冒頭の展開の後に、それぞれ「創世記」「預言者たち」「詩篇」「啓示」と題されたものに分けられている。確かに、この男の存在は、復讐者から、決闘屋、苦悩者、救世主と、この名付け方が適切ではないと思うけれども、変化していく。そこには、人間の性のようなものが植え付けられているのか。


どぎつい

というような、哲学的なテーマを語ってみたものの、この映画を見て最初に感じることは、そんなことではない。とにかく、そのどぎつい演出に衝撃をうける。あまりにも多くの人が、簡単に血みどろになって死ぬし、子供がなぜか裸だったり、乱痴気騒ぎがあったり、人種差別があったり、カルト宗教がでてきたり、身体的障害を持った人々がでてきたり、動物が大量に死んだり。
見る側の価値観を挑発するかのごとく、微妙な話題を、むしろ、あけすけと表に出してくる。今だったら、なかなか、こういうのを撮影するのは難しいのではとも思ったりする。
そんな、どぎつい演出なので、あまり、気軽に見に行くと、ただ、その衝撃だけで、気分を害するかもしれない。


解釈

ということで、そのどぎつい演出のむこうにあるものは何かという解釈はとても、難解なのだけれども、その退廃がもたらす衝撃と、その衝撃の向こうに何かを見いだそうとする自分自身が、この映画を見終わると存在していることそのものが、重要なのかもしれない。
ただ、あくまでカルトな映画好き向けで、決して万人向けの映画ではありません。
ちなみに、同監督の映画、ホーリー・マウンテンの上映も2010年11月20日からで、決まっているみたいです。


関連リンク:
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.エル・トポ
映画『エル・トポ』&『ホーリー・マウンテン』公式サイ
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