タルコフスキー映画祭にて、ソラリスを見た
映画祭
ミニ・シアター系の劇場だと、時々過去の作品を監督などの側面からまとめて上映するということを行うことがあるけれども、現在イメージフォーラムで開催しているのは、ロシアの巨匠タルコフスキーの映画祭。ということで、そんなタルコフスキー作品の中でも最も有名な作品といえる、ソラリスを見てきた。
レム
原作は、言わずもしれたポーランドのSFの巨匠、スタニスワフ・レム。しかし、その原作からは、フレームとしては同じだけれども、内容的には随分と逸脱している。結果として、公開当時は、レムとタルコフスキーの間で激しい論争があったとか。しかし、そんなことは別として、小説は小説としてすばらしいし、映画は映画としてすばらしくて、それぞれにそれぞれというところか。
鑑賞
と、偉そうなことを書きながら、ソラリスを見るのは、これが初めて。2時間45分に及ぶ作品。古い作品であるが故に、画面にも音にもノイズが結構のってしまっています。ちょっと残念な気分。深い
しかし、そんな見た目上の古さは別として、やはり、映画史に残る名作と言われるだけのことはあって、非常に重く深い作品。確かに、レムの原作と比べると、科学的な側面は大幅に省略されているし、心理的な葛藤の部分も単純化されていると共に、そこに見いだされるテーマは少し変化している。ただ、個人的には、それは媒体の違いがそうさせるのであって、小説的には、レム的手法が適切だし、映画的には、タルコフスキー的手法が適切に思う。人類愛
そこには、愛が描かれている。それは、良心の呵責を背景に持つ男女間の愛があり、そして、幻想と現実とが入り交じる中、より壮大な人類愛として描き上げられて終結へと向かう。音楽
ちなみに、音楽を担当しているのは、この作品以外のタルコフスキー作品でも音楽を担当している、エドゥアルド・アルテミエフ。この人物は、シンセサイザーを使っていることもあってか、プログレッシブ・ロック界でもよく知られた人物。また、タルコフスキー映画以外でも映画音楽を担当していたり、その他に有名なのは、モスクワ・オリンピックの音楽を担当していたというところ。ただ、残念ながら、CDという媒体では恐ろしいほど彼の作品は入手困難で、見かけることはかなりまれです。その他の作品も
というところで、タルコフスキー映画祭はまだまだ続くみたいですので、その他の作品も順次楽しもうかと思っています。
関連リンク:
Top-タルコフスキー映画祭2010イメージフォーラム・ダゲレオ出版/シアター・イメージフォーラム
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.アンドレイ・タルコフスキー
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.惑星ソラリス
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.スタニスワフ・レム
dLINKbRING.Literature.スタニスワフ・レム.ソラリス
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.エドゥアルド・アルテミエフ
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