ガス・ヴァン・サント監督のMILK

MILK

ゲイ

主人公のハーヴェイ・ミルクは、実在の人物で、アメリカのゲイの政治家。ゲイの公民権運動の象徴的な人物として有名とのことだが、私自身はこの映画を知るまでは、この事実は知らなかった。

偏見

当時のアメリカでのゲイへの偏見はすさまじかったらしく、ゲイであることが会社にばれると解雇されることもあったという、とても自由の国アメリカとは思えない状況だったようだ。
ミルクも当初は特に政治家や活動家であったわけではないのだが、やがて、権利意識に目覚めて、そして、周囲の環境もあって、政治家としても道を歩み始める。そして、ゲイの公民権の回復にある程度の成功を収めはじめた頃に射殺された。
このあたりまでの半生がこの映画で描かれている。

自由の国

しかし、自由の国は、もしかしたら、自由であるが故になのか、なんとも偏見に満ちたところが驚き。ゲイに対して、教師をしてはならないといった主張が堂々とされるほどであったとは・・・。宗教的な意味合いも絡んでくるのかもしれないが、ちょっと驚き。一方で、確かにヘヴィー・メタルに対してまでさえも裁判が行われたほどの国だということを思い出せば、確かにそういう国かもしれない。恐らく、自由であるが故に、一方で、自分の身を守るためには、どんな手段でも執るということなのかもしれない。