2010-01-01から1年間の記事一覧

アヴァンギャルド・シアトリカル・メタル DaKryA の Crime Scene

DaKryA今回紹介するバンド、DaKryA は、おそらく、ギリシャ出身のバンドで、2004年頃に結成されて、2008年にデビューアルバムをリリースしたバンド。そんなバンドの、2010年の2ndアルバム Crime Scene を聴いてみた。 アヴァンギャルド・シアトリカル・メタ…

ノルウェーの Gazpacho の新作は深く染み込みます

GazpachoGazpacho は、ノルウェーのプログレバンド。Marillion 関連で知られるバンドで、音の傾向も、現在の Marillion のサウンドの傾向に近い。 その Gazpacho の2010年リリースのたぶん6枚目にあたるスタディオアルバム、Missa Atropos を聴いてみた。 Ma…

英国の叙情派プログレメタラー Enochian Theory

Enochian TheoryEnochian Theory は、2004年に結成された英国のプログレメタルバンド。2005年に、A Monument to the Death of an Idea で、EPでのデビューを果たしている。今回紹介するのは、フルレングスアルバムとしては、初となる作品で、2009年リリース…

結局未だ開館していません 「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」を見てきた

アムステルダム国立美術館 「ようこそ、アムステルダム国立美術館へ」というドキュメンタリー映画がやっていたので、見に行ってみた。 この映画は、タイトルにあるように、アムステルダム国立美術館にまつわるドキュメンタリー。アムステルダム国立美術館は…

ますます充実する Roine 新バンド Agents of Mercy の新作

Agents of Mercy現代プログレの代表的なバンド Flower Kings のほうは、めっきり活動が止まってしまっているのだけれども、しかし、そのメンバーによるプロジェクトバンドは、鋭意活動中。 そんな、Flower Kings の中心人物、Roine Stolt が最近力を入れてい…

ちょっとした物語、「フォーチュン氏の楽園」を読んでみた

個性派セレクション新人物往来社という、私自身はあまり聞き慣れない出版社が、近頃出版開始した外国文学シリーズに、「個性派セレクション」というのがある。 このシリーズに何となく興味を持ったので、そのシリーズの第二巻、「フォーチュン氏の楽園」を読…

The Dear Hunter というアメリカのバンドが結構面白い

The Dear HunterThe Dear Hunterは、アメリカのプログレッシブロックバンド。Casey Crescenzo が中心人物のバンドで、2006年にデビューアルバムを発表している。今回紹介するのは、2009年の作品で、”Act III: Life & Death”と題された作品。 ライブこのバン…

現代馬鹿テクプログレバンド、From.uz のライブDVDがまたすごい

ウズベキスタンウズベキスタンのプログレッシブロックバンド、From.uz。現代馬鹿テクバンドとしては、Canvas Solaris と並ぶ存在ではないかと私自身は思っているのだけれども、その馬鹿テクっぷりを存分に見せつけてくれるライブDVD”Inside Seventh Story”が…

ロシアの作家 ウラジーミル・ナボコフの「賜物」を読んだ

ナボコフロシア出身の作家で、その後アメリカへ亡命した作家、ウラジーミル・ナボコフ。母国語であるロシア語での作品のみならず、母国語ではない英語での作品も残している作家であり、ベケットなどとともに、母国語以外の言語を使って名作を残した作家の代…

資生堂ギャラリーにて、建築のたわごと

石上純也銀座の資生堂ギャラリーにて現在開催中の展示、「石上純也展 建築はどこまで小さく、あるいは、どこまで大きくひろがっていくのだろうか?」を見てきた。 この展示、建築家 石上純也氏による作品展示で、非常に小さなオブジェにて建築の概念を広義に…

Opeth のライブDVD Live at Royal Albert Hall

Opethさて、根強いファンを持つプログレメタルバンド(という呼び名が正確なのかどうかはよくわからないけれども) OPETH。その現在までの集大成的ともいえるライブDVD In Live Concert at the Royal Albert Hall がリリースされたので、早速入手してみた。 …

六本木森美術館にて、超自然体験 「ネイチャー・センス展」

ネイチャー・センス展現在、六本木森美術館にて開催中で、2010年11月7日まで開催されている展示、「ネイチャー・センス展」を見に行ってみた。 この展示、吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆の3人が、自然を題材としたインスタレーションを行うという展示。 This 写…

国立新美術館の陰影礼讃はあまりにも残念でした

国立美術館さて、現在、国立新美術館にて、現在開催中の”陰影礼讃”という展示を見てみた。ちなみにこの展示は、各地にある国立美術館の所蔵作品を”陰影礼讃”というテーマの元に集めた展示。 並べただけ”陰影礼讃”というタイトルだけに、日の光とその影に特徴…

スウェーデンのバンド Carptree の新作 Nymf が素敵な大仰さ

Carptree今回紹介するバンド、Carptree はスウェーデンのバンドで。ボーカルの Niclas Flinck とキーボーディストの Carl Westholm の二人によるプロジェクトバンド。この二人自身は、昔からの知り合いらしいのだが、Carptree として活動し始めたのは1997年…

ちょっとした心地よいコメディー ミックマックを見た

監督現在、恵比寿のガーデンシネマなどで上映中の映画「ミックマック」を見てきた。この映画、「アメリ」などで有名なジャン=ピエール・ジュネ監督による映画。 映画としては、シリアスなものではなくて、全体的にコミカルな描写に包まれるコメディー映画。…

Alamaailman Vasarat の映像作品は5時間に及びます

Alamaailman Vasaratフィンランドの不可思議ロックバンド、Alamaailman Vasarat。バルカンロックというのか、チェンバーロックというのか、ラディカル・トラッドというのか、なんとも表現不可能なサウンドを奏でるバンドで、その最大の特徴は、ギターレスで…

ハンガリーから、ハイテンションバルカンロック NAPRA

NAPRA今回紹介するのは、ハンガリーの NAPRA というバンドの2作目でたぶん2010年リリースの "In the Moonlight" という作品。 このバンドは、女性ボーカリスト1人を含む6人組。バイオリニストと、アコーディオンもこなすキーボーディストも含まれる。また、…

ちょっとした話題になっている映画、「シルビアのいる街で」を見た

ホセ・ルイス・ゲリン現在、イメージフォーラムで上映している映画、「シルビアのいる街で」を見てきた。この映画、ホセ・ルイス・ゲリン監督の映画で、結構地味に話題になっている映画で、私は、たまたま平日に見に行くことができて、混雑っぷりなど問題な…

オペラシティにて、アントワープ王立美術館コレクション展

オペラシティ東京初台のオペラシティアートギャラリーにて、現在開催中の展覧会、アントワープ王立美術館コレクション展を見に行ってみた。ちなみに、この展示は、2010年10月3日まで。 油絵1880年から1940年までの主に絵画作品を展示した展覧会。オペラシテ…

イタリアから、新たなプログレメタラー Ora Nombro

Between Man and Machineイタリアというと、古くからプログレ系バンドを多く輩出しているとともに、プログレメタルの領域でも、いいバンドがいくつか存在する国であるけれども、そんなイタリアから新たなプログレメタラーが登場した。そのバンド名は、Ora No…

Rush の足跡を追うドキュメンタリー「Beyond the Lighted Stage」

Rushカナダ出身のベテランロックバンド、Rush。その音楽は、世界中では広く評価されているのだけれども、なぜか、ここ日本では、あまり広くは人気を獲得できていない。そんなこともあって、来日公演の噂までは立てど、結局来日ライブは夢のまた夢な状態でも…

日本初?のプログレフェスを見に野音に行ってきた

Progressive Rock Fes. 2010夏フェスというと、超メジャーどころをはじめとして、今や非常に様々なジャンルや規模で開催されるようになっていますが、そんななか、ついにプログレという、ある意味特異なジャンルの音楽においても、フェスと銘打ったライブイ…

ちょっと変わったポップなプログレ District 97 を聴いてみた

デビュー作今回紹介するのは、アメリカの District 97 というバンドのデビューアルバムで、Hybrid Child という作品。 このバンドは、6人構成で、ボーカルが女性で、さらに、専属チェロ奏者がいて、こちらも女性、そのほか4人が男性という構成。で、少し逸話…

原美術館にて ウィリアム・エグルストン: パリ−京都 展を見てきた

ウィリアム・エグルストンさて、品川の原美術館にて、現在開催中(2010年8月22日まで)の展示、ウィリアム・エグルストン: パリ−京都 展を見てきた。 街角写真私自身は、この作家は、初めてこの展示で見てので、何おまえ知識もなしという状態で見ました。 …

バカテクバンド Canvas Solaris の新作は、味わいも増して

Canvas Solarisアメリカのバカテクインストバンド Canvas Solaris の通算5枚目(たぶん)の作品で、2010年作の "Irradiance" が今回紹介する作品。 このバンドは、このブログでも、毎作紹介しているけれども、超絶なテクニックによりひたすらに激しいインス…

「ペルシャ猫を誰も知らない」というイランの音楽映画がすばらしい

イラン「ペルシャ猫を誰も知らない」というイランのバフマン・ゴバディ監督による映画を渋谷はユーロスペースで見てきた。 イランは、宗教革命以降、宗教統制が厳しい国であるのだけれども、そのイランでは、音楽などの文化的も統制されていて、西洋色の強い…

Summer Sonic 2010 に行ってきました

サマソニ私の音楽趣味が、マイナー路線であることもあって、フェスには、全く参戦したことはなかったのですが、何故か、今年のサマソニは、私の好きなバンドが揃っていたということで、初参戦してみることにした。 目的参戦したのは、2010年8月8日東京。目的…

フェアウェル さらば、哀しみのスパイという冷静時代のスパイ映画を見た

冷フェアウェルかつて、米ソ冷戦のころ、ソ連は武器開発のためなどに必要な科学的な情報の多くを西側に対するスパイ活動によって、得ていたという。その共産主義体制に疑問をもつKGB職員、コードネーム「フェアウェル」は、逆にそのソ連の情報を西側へ流すこ…

Transatlantic の The Official Bootleg DVD

Transatlanticさて、プログレ界スパーグループ Transatlantic は、昨年 The Whirlwind で少しの間の眠りから復活すると、現在は、High Voltage Festival をはじめとしたライブツアーを行っておりますが、それにあわせてなのか、過去のライブの状況をおさめた…

Fleur というウクライナのバンドの美しき女声ボーカルサウンド

ウクライナ今回紹介する作品は、ウクライナの Fleur というバンドのТысяча светлых ангелов。英語だと、 Thousand of bright angels という意味らしい。2010年の作品。 Fleurまずは、このバンド、Fleur だけれども、なかなかネットにも情報元が無いのだけれ…