2014-01-01から1年間の記事一覧

思想と芸術の融合 ルドルフ・シュタイナー展をワタリウムにて

ルドルフ・シュタイナールドルフ・シュタイナーは、ゲーテ研究家としてスタートし、その後人智学協会を発足させるなどした人物。思想家というのが一つのとらえ方に成るのだと思うが、ゲーテアヌムなどの建築の設計や、神秘学的な思想の教育者としての側面を…

ペルーの土着プログレメタル Flor de Loto

Flor de LotoFlor de Loto は、ペルーのプログレ系バンド。2004年くらいから、アルバムをリリースしているので、それなりに歴史のあるバンド。私は、最近しって、その最新作、Nuevo Mesias を聴いてみたのであります。 土着かなり、土着感のある粘着質なサウ…

ジム・ジャームッシュの吸血鬼 オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ劇場公開当時には見ることが出来なかったので、iTunes でレンタルで見てみました、ジム・ジャームッシュ監督のオンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ。 世界の中の世界題材は吸血鬼。長く生きながらえてきている。…

六本木森美術館で子供視点「ゴー・ビトゥイーンズ展」

ゴー・ビトゥイーンズ展夏休みに入りつつある世の中と言うことで、美術界も、今年は特に子供を視野に入れた展示が多くなっているような気がする。 安易にキャラクターもので子供の入場を増やすという試みよりは、美術という視点からしっかりと子供にアプロー…

ハンガリーのギタリスト Both Miklos の新たなプロジェクトも凄い

Both MiklosNapra などでの活動で、知られるジャズロック系、バルカン系サウンドで早弾きを見せつけるハンガリーの凄腕ギタリスト Both Miklos。 あらたなプロジェクトと思われる Both Miklós és a Palimo Story による作品がリリースされたので聴いてみた。…

優しくて、懐かしい、Motorpsycho の新作

Motorpsychoノルウェーのバンドで、結構長い歴史を持つバンド、Motorpsycho。 その2014年新作 Behind the Sun がリリースされたので聴いてみた。 Pink Floyd的どの系統化でいうt、Pink Floyd 的な印象がするバンド。テクニカルさとか、明快さという領域では…

アレハンドロ・ホドロフスキーのリアリティーのダンス

ホドロフスキー鬼才というしかない人物、アレハンドロ・ホドロフスキー。その実に23年ぶりだという新作映画、「リアリティーのダンス」を見てきた。 さすがに鬼才というだけあってなのか、ほぼ満席状態でしたが、そんな観客をもきっと引かせたに違いない独特…

現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 に行ってきた

国立近代美術館現在、国立近代美術館にて開催中の展覧会「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」に行ってきました。2014/8/26までの開催。 この展示は、世界的にも屈指だという台湾のヤゲオ財団のコレクションから選定された作品の展示。 ハードコ…

ヴィンテージロックの味わい Bigelf は Portnoy とともに

Bigelfプログレの枠で語られることの多いアメリカのバンド Bigelf。ただ、いわゆるプログレ色はそれほど濃くなくて、テクニカルに攻めるわけでもシンフォニックに攻めるわけでもなく、むしろヴィンテージなにおいがぷんぷんとするスタイルを貫くバンド。その…

楽しくて、美しくて、少し切ない「グランド・ブダペスト・ホテル」

ウェス・アンダーソン監督独特なコミカルさと美しい映像がいつも楽しめるウェス・アンダーソン監督の最新作、「グランド・ブダペスト・ホテル」を見てきました。 ある作家がある人からある少女が読んだ作品の作家の銅像から映画が始める。そこから、時代が階…

邪悪な祭り PoiL の Brossaklitt

PoiLPoiL は、フランスのかなりアヴァンギャルドなバンド。コミカルとも邪悪とも取れるようなスタイルで、Zamla なんかも想起させるけれども、ちょいとゴミゴミとした感じが少し、印象を異にする。 とはいえ、演奏はかなりタイトで、好き放題とも取れるよう…

Mats Morgan バンドによる新作は、ポストな進化

MATS/MORGAN BAND演奏力とオリジナリティーで高く評価される Morgan Ågren と Mats Öberg による MATS/MORGAN BAND。その久々の新作、Schack Tati がリリースされたので聴いてみた。ちなみに、このタイトルは、ジャケットにもあるチェスと響きで誰もが気づく…

レーモン・クノーによる辺縁への偏愛「リモンの子供たち」

レーモン・クノーレーモン・クノーは、フランスの作家で、シュールレアリストなどとの交流をはじめとして、新たなスタイルの文体を追求した作家。その中でも、同じ文章を様々なスタイルで書き換える文体練習は代表作の一つであり、この作家のスタイルを端的…

Anathema は新作でも浮遊感と高揚感に満ちています

Anathemaポストロック系なイメージとプログレッシブロックなイメージが融合したサウンドを展開するバンド Anathema。その2014年新作 Distant Satellites がリリースされたので聴いてみた。 浮遊感拍子の裏を取るようなリズムラインと、そもそも拍子から離れ…

オーガニックでフォーキーな Devin Townsend の Casualties of Cool

Casualties of CoolCasualties of Cool は、鬼才 Devin Townsend による新たなプロジェクトで、ボーカリスト Ché Aimee Dorval と共にしたもの。 デビューアルバムは、クラウドファンディング形式の Pledge Music で資金調達されて、作成、リリースされた。 …

北欧の幽玄 Necromonkey は現代的でサイケデリックで

NecromonkeyNecromonkey は、Angalagard の Mattias Olssons と Gösta Berlings Saga の David Lundbergs によるバンド。いずれもスウェーデンを代表する暗鬱系バンドのメンバーなので、それだけで期待が高まる。 その新作、a glimpse of possible endings …

Little Tragedies はこってりと、そして妖艶に

Little Tragediesロシアを代表するキーボードプログレバンド Little Tragedies。その新作 At Nights がリリースされたので、聴いてみた。 期待通り彼らのスタイルは、まさにキーボードプログレという、うにょうにょ系を中心とした弾き倒しキーボードサウンド…

「宇宙の扉をノックする」は最新の物理がちょいとウザめの文章で

リサ・サランドールリサ・サランドールという女性物理学者の書いた「宇宙の扉をノックする」という本を読んでみた。 ちなみに、高校時代のクラスメイトに、ブライアン・グリーンがいるそうだ。 なお、先に書いてしまうが、宇宙物理に関する書籍は、今回紹介…

ポストなエレクトロポップ Pattern Is Movement

Pattern Is Movement今回取り上げるのは、Pattern Is Movement という、なんというのだろう、ポストロックというのか、エレクトロポップというのか、なサウンドを奏でるデュオ。 ドリーミー浮遊感のあるドリーミーナサウンドで、Battles から激しさやアンサ…

スイスから Dawn の Darker は美しき暗鬱

Dawn今回紹介するのは、スイスのバンド Dawn による Darker という作品。 バンド名からしても、作品名からしても、そして、蛾のようなジャケットアートからしても、その音が想像出来てしまいそうな感じだが、このアルバムは、まさに、その想像通りの作品。 …

伝説のバンド Hoyry-Kone 遂に再発「偽理髪師」を聴いた

Hoyry-Koneフィンランドの摩訶不思議なチェンバロック系バンドとして知られて Hoyry-Kone。最近は、しばしば来日も果たしている Alamaailman Vasarat の Stakula さんが在籍していたバンドとしても知られている。 日本では、日本版タイトルが、「昆虫偏愛」…

ロシアから力強い大仰さが魅力的な Algabas

AlgabasAlgabas は、ロシアのバンド。このたび、Angels and Demons というアルバムをリリースしたので、早速聴いてみた。 ちなみに、このアルバムは、Bandcamp ではフリーでダウンロード出来る。 大仰さロシアらしいといっていいのかだけれども、大仰さが何…

アンディー・ウォーホール回顧展「永遠の15分」を見てきた

アンディー・ウォーホールアンディー・ウォーホールは言わずとしれたポップアート界の巨匠。そんなアンディー・ウォーホールの回顧展が六本木森美術館で開催されているので見てきた。 広く今回は、回顧展ということもあって、アーティストとしてのデビュー前…

どこまでも深く Gazpacho の Demon

Gazpachoノルウェーの今や代表すると行ってもいいだろうバンド Gazpacho。その新作 Demon がリリースされたので聴いてみた。 深くいつも通り、柔らかで深いサウンドが静かに響き渡る美しくも儚さを感じさせる世界が描かれている。 さらに、今回は、スローな…

ドイツのネオプログレ RPWL の叙情味あふれる新作 Wanted

RPWLRPWLは、ギルモア調な鳴きのギターが印象的なドイツのバンド。多分2000年あたりから活動しているので、気づけばベテランバンドになっている。こう思うと、新生代プログレという感じで出てきたポップな聴きやすさも併せ持ったプログレスタイルもすっかり…

スティーヴ・マックイーン監督による衝撃的映画ハンガーを見た

スティーヴ・マックイーン監督名前が名優と同じなので、勘違いしがちですが、近年話題の映画監督スティーヴ・マックイーン監督。最近では、黒人奴隷に関する映画「それでも夜は明ける」が話題ですが、そのデビュー作「ハンガー」も当時は話題となった映画。…

東京都現代美術館で「驚くべきリアル」

驚くべきリアル東京都現代美術館で開催されている展示、「驚くべきリアル」を見てきた。MOTアニュアル フラグメント と同じタイミングで行われている展示で、もちろん、同じ日に見に行ったのです。 スペイン・ラテンアメリカこの展示は、スペインとラテンア…

MOTアニュアル フラグメントを見てきた

MOTアニュアル毎年この時期に開催される東京都現代美術館の年次展示、MOTアニュアル。毎年特徴的なテーマのもとに複数のアーティストの作品を集めて行う展示で、今年のテーマは、フラグメント。 言い得て妙フラグメントというのは言い得て妙なタイトルだと思…

そしてロシアから、Inner Drive

Inner Driveロシアというと、シンフォニック系のプログレバンドが最近も多く登場しているけれども、新たに、Inner Drive というバンドが登場。OASIS という新作をリリースしたので、早速聴いてみた。 ちなみに、このバンドの作品も Bandcamp でダウンロード…

SONAR というスイスのダーク音響なバンドがかっこいい

SONARSONAR はバンドメンバーの出身をみるとどこのバンドといっていいのかという気もしてくるが、スイスをベースとしたバンドらしい。 このバンド名は、Sonic Architecture からの造語らしい。 その SONAR がこのほど、Cuneiform からアルバム Static Motion…