どこまでも深く Gazpacho の Demon

ノルウェーの今や代表すると行ってもいいだろうバンド Gazpacho。その新作 Demon がリリースされたので聴いてみた。

いつも通り、柔らかで深いサウンドが静かに響き渡る美しくも儚さを感じさせる世界が描かれている。
さらに、今回は、スローなドラミングの使い方などに、どこかトラッド的なというのか呪術的なというのか、いにしえからの何かを感じさせる世界を感じさせる。

限られた音数をスローテンポに置いていくサウンド。穏やかに歌い上げる歌唱と共に、奥深く広がっていく世界が描かれていく。音数が少ないだけに、それぞれの音が印象的で、かつ、それぞれの音が響き渡るように使われていて、音の霧の中に包まれているようなそんな心地よい世界。

アルバムを通して、その深く沈み響き渡っていくサウンドとささやくようでもある独特の歌唱によって、怪しく穏やかに進む世界が、心地よいようで
不気味なようで。
彼らにしか作ることの出来ない独特な味わい深い世界を作り上げている。

この独特な深い音世界は、絶品と言うしかない。早くも、今年のNO,1候補のアルバムが現れたという印象さえ受ける。
独自の世界をさらに深めた彼らにしか至れない境地にたどり着いたという印象を受ける傑作アルバム。

Rogi073.Diary 2.0