天使と悪魔 Rolo Tomassi の儚さと轟音

Rolo TomassiRolo Tomassi はイギリスのバンド。2005年にデビューしていて、すでに5枚のアルバムをリリースしている。Spence 兄妹を中心としたバンド。 その2018年作品を Time Will Die and Love Will Bury It を聴いてみた。 私は、このバンド知ったのは最…

Devin 様は相変わらずの楽しさです

Devin Twonsend圧倒的すぎる才能で、ボーカル力とギターテクを操りつつ、重厚なサウンドのプロデュース力でも知られる Devin Townsend。 その新作 EMPATH を聴いてみた・ にわとりいきなり、コケコッコーから始まるというサプライズからの導入。 そこからは…

「未来の回想」は時間を切り裂きながら

シギズムンド・クルジジャノフスキイ ソビエト時代のウクライナの作家、シギズムンド・クルジジャノフスキイ 。 ソビエト時代には、作家としては注目されることはなかったが、死語になって、再評価されてきている作家。 いくつか邦訳がでつつあるが、そのう…

邪悪な香りが響く PoiL で Sus

PoiLフランスのバンド PoiL。Rock In Opposition にも出演しているので、知っている人は知っているバンドだと思う。全面的に歪みまくったサウンドとフラットトーンでのボーカルスタイルから、邪悪感を強く感じさせる独創性の高いサウンドが特長。そんな彼ら…

ノルウェーの独自な世界 Panzerpappa

PanzerpappaPanzerpappa は、ノルウェーのバンド。ノルウェーからは、このところ、ジャズ含みの面白いバンドが、メジャーどころだと、Jaga Jazzist だとか、マイナーなところでも、Elephant9 だとかと、多く出てきている。そんな面白いサウンドを見せるもう…

ちょっと不思議な、GG風バンド Lost Crowns

Lost Crownsある領域では知られているミュージシャンによって結成されているらしい、英国のバンド。各メンバーの今までの経歴は、私はあまり知見が無くわからない。そんなバンド Lost Crowns のデビューアルバム Every Night Something Happens がリリースさ…

ロシアの馬鹿テク Lost World Band はキレてます

Lost World Bandロシア屈指のプログレバンド Lost World Band。フルートやバイオリンを含むバンド構成で、高速インストルメンタルをかますバンド。そんな彼らの新作 Spheres Aligned を聴いてみた。 なおこの作品は、Bandcampでも買えます。 安定の彼らは、…

エンリーケ ビラ=マタス パリに終わりはこない

エンリーケ ビラ=マタス散文的な語り口調で、様々なコアな文学者、文学作品に言及しながら、物語を紡いでいくことの多い作家、エンリーケ ビラ=マタス。 今回紹介する作品「パリに終わりは来ない」は、自信の伝記的ともいえる内容をベースに、ヘミングウェイ…

激情的な、でも、ポスト=プログレな O.R.k

O.R.kどちらかというと、King Crimson の Pat Mastelotto と Porcupine Tree の Colin Edwin が参加しているということで、気になってしまったバンドで、彼ら以外には、ボーカルとして、Lorenzo Esposito Fornasari と Carmelo Pipitone が参加している、プ…

ヒットメーカー Trevor Horn によるオケ化

Trevor HornBuggles でのエレクトロポップで大ヒットの後に、プログレバンドの老舗 YES に合流し、ポップヒット Owner of a lonely heart を産み出した人物。その後、数々のヒット曲に絡んでいて、ヒットメーカープロデューサーとして名高い人物。そんな、Tr…

やっぱり味が深い Carptree の新作 Subimago

Carptreeスウェーデンのプログレバンド Carptree。独特な味わいを持ったシンフォニックロックを展開するバンドで、テクニカル系ではなくて、雰囲気を作り上げて、強い印象を残すサウンドを展開している。その最新作、Subimago がリリースされたので聴いてみ…

Coheed and Cambria やっぱりエモくて心地よい

Coheed and Cambria壮大な宇宙的オデッセイを描き上げている Coheed and Cambria。もはや、その物語がどのように展開して行っているのかは、ついて行くことが出来ていないものの、その物語とは関係なく、そのサウンドは十分に楽しめるそれ。The Unheavenly C…

飛躍的な進化を果たした Gösta Berlings Saga

Gösta Berlings Sagaスウェーデンのバンド Gösta Berlings Saga。その暗鬱とした世界とヘヴィネスが、北欧暗鬱系サウンド Ankdoten なども想起させ、印象深い作品を残してきた。そんな彼らの新作 Et Ex では、ただでさえもただ者ではなかった彼らのサウンド…

Steven Wilson ソロとしては初来日だったんですね

Steven Wilson今や、プログレ界のみならず、現代ロック界での重要人物となっているアーティスト Steven Wilson。Porcupine Tree の中心人物として知られるが、そのバンドの方の活動は休止状態で、ソロでの活躍やサイドプロジェクトが目立つ今日この頃。そん…

あの Mats Morgan がオーケストラと共に

Mats Morgan Band盲目のキーボディスト Mats Öberg と ドラマー Morgan Ågren によるバンド Mats Morgan Band は、Rock in Opposition 系バンドとしても知られ、Frank Zappa 人脈でもある。 独特のリズム感と音響で、Jazzのようで、Rockのようで、独特である…

霧がかった文体が構築する物語「最後の恋人」残雪

残雪中国の作家「残雪」。霧がかった独特の文体で、夢ともつかぬような、おぼろげな世界を描き上げる作家。 その作家の「最後の恋人」と題する作品を読んでみた。 構築残雪の作品は、どちらかというと絵画のようで、物語性は強くなく、何処かの何かをおぼろ…

最強のバンド Marillion 再来日公演2018

Marillion英国の秘宝、プログレ第二世代という不遇な存在でありながらも時代を彼らなりに切り開いて、現在もなお、活発に活動を続けているバンド、Marillin。昨年、超絶奇跡の来日公演を果たし、しかも、圧倒的なライブパフォーマンスが話題でもあった彼らが…

伝説の異形のフェスティバルの映像作品

R.I.O.商業的音楽とは完全に一線を画して、独特過ぎる音楽を作る音楽活動 Rock in Opposition。そんなサウンドを作るバンドで行われた伝説のフェスティバルが、 Rock in Opposition Festival。この伝説のイベントは、2007年に復活すると、なんと、2014年には…

こっちのほうが本家っぽい ARW YES

YES言わずとしれたプログレ四天王の一角 YES.遂に50周年を迎えるバンドになるのだけれども、昔からメンバーチェンジの激しいバンドとしても知られる。そんな彼らは、現在も実質少なくとも二つのYESが存在していて、YESそのものの名前を名乗る Steve Howe, Al…

Live が益々すごい、Haken はど傑作です

Haken英国の新世代プログレバンド Haken。長尺な曲をシアトリカルに演じきるスタイルは往年のプログレを思わせる一方で、転調に次ぐ転調をしかも、意表を突いた構成で聴かせつつ、それを馬鹿テクで演じきるあたりは、今までにない新世代サウンドをも産み出し…

久々に Arena は、やっぱり Arena

Arenaポンプ系スーパーバンド Arena。John Mitchell を中心にヘヴィーで、コンセプトアルバム的な完成度のある物語に特徴を持つバンド。非常に感情的なサウンドが、印象に残るバンド。3年ぶりとなるアルバム Double Vision をリリースしたので、聴いてみた。…

優しく鋭角に A perfect circle EAT THE ELEPHANT

A perfect circle米国のスーパーグループ TOOLのMaynard James Keenan 率いる A Perfect Circle が実に14年ぶりにニューアルバムをリリース。タイトルは、Eat the Elephant。 憂いと鋭さTOOL における、圧倒的なダークネスとは少し異なり、A Perfect Circle …

久しぶりに KINO で "RADIO VOLTAIRE"

KINOKINO は、新生It Bites など多くバンドで活躍する John Mitchell を中心としたプロジェクトバンド。デビューアルバムは、いつはすでにそんなに立っていたのかという13年前で、超絶久しぶりに2ndアルバム "RADIO VOLTAIRE" がリリースされたので聴いてみ…

スーパーバンド Sons of Apollo をやっと聴いてみた

Sons of Apolloまたもや登場した、Mike Portnoy を中心とするスーパーグループが、Sons of Apollo。メンバーは、Mikeに加えて、 Derek Sherinian, Billy Sheehan, Ron "Bumblefoot" Thal, Jeff Scott Soto の凄腕5人組。 そのデビューアルバム Psychotic Sym…

プログレッシブでエレクトリックな新世代 Perfect Being

Perfect Being今回紹介する Perfect Being は、アメリカのプログレ系バンド。彼らが、かの Inside Out に移籍してのデビューアルバムにして、バンドとしては3枚目の作品になるアルバム Vier がリリースされていたので、聴いてみた。 大曲見た目上18曲あるけ…

伝説の Isildurs Bane 新作 Off the Radar

Isildurs BaneIsildurs Bane は、スウェーデンのプログレ系バンド。どちらかというと、王道プログレというよりは、アヴァンロックな要素も含む、独自の世界を持ったタイプのバンド。ボーカルを含むポップなサウンドもあれば、よりシンフォニックなインストで…

ノルウェーのアヴァンなジャズメタル Suburban Savages

Suburban SavagesSuburban Savagesは、ノルウェーのバンド。昨今ノルウェーはジャズロック系で面白いバンドを数多く輩出しているけれども、このバンドもかなり面白いバンド。タイトルが、/Kore Wa!というなんともまた、食指が伸びてしまうそれを聴いてみた。…

The Dear Hunter の小品集はコンパクトに素敵に

The Dear Hunterアメリカのプログレバンドと言ったらいいのか、ジャンル定義が難しいバンド、The Dear Hunter。イメージ的には、Coheed and Cambria に近くて、複雑だけれども過剰にキャッチーなメロディーが特徴のバンド。 アルバムをまたぐコンセプトアル…

最強の Spock's Beard で SNOW Live

Spock's Baerd現在のプログレシーンの立役者と言っていいバンド、Spock's Beard。メンバーチェンジなどもあって、絶頂期からはパワーダウン気味とは言え、依然として活動を続け、もはやベテランの域に達している。そんな彼らの元メンバーであり、ある意味で…

テクニカルでクールな CHON

CHON米国の変則的ロックバンド CHON。ジェント系とかいろいろと言い方があるかもだけれども、どんなジャンルで呼べばいいのか、最早不明なサウンド世界を構築するバンド。総じて、ポストロック系と呼んでも良さそうな気もする。 HOMEYそんな彼らのアルバム H…