難波田史男の15年は、ぐっと来すぎます



波田史男

夭折の天才画家難波田史男。同じく画家の難波田龍起を父に持つ。
独自の色彩感覚と線描画が特徴的な画風で、自由奔放な画面の一方でそこに込められた繊細な感情が胸を打つ作風。残念ながら32歳で事故死した人物。私が感情的に最も好きな芸術家です。


オペラシティ

そんな難波田史男の作品は、その父龍起の作品も含めて、オペラシティではしばしば展示される。今回は、難波田史男の作家人生15年を時系列で振り返る展示で、難波田史男の15年と題された展示。2012年3月25日まで。


生理的に

私が最も好きな作家の作品だけあって、もう、最初の展示室に入った途端に、感情がこみ上げてくる。感情的にというところを通り越して生理的なレベルで作品が体内に入り込んでくる。その線の滲みが、その染みが、ちりばめられた色彩が、そして、人ともものとも判然としないいくつもの形態が、視界に染み込んでくる。そして、それは生理的なものを刺激する感覚があって、嘔吐感や嗚咽感を感じてしまいそうなほどのそれ。


画面一杯に

いずれの作品も、画面一杯に様々な形態がちりばめられている。そして、その結果として、いずれの作品も何処かに中心というのか焦点をあてるべきところがあるわけではなくて、無焦点的というのか全焦点的な作品。なので、作品をみるとその画面の全てが脳に飛び込んでくる。
そして、その画面いっぱいのそれらがもつ、淡い色彩であるとか、細々とした線であるとか、何処か神経質にも感じるような線などから感情がしみ出してきて、私自身の感覚に触れていく。


疲れた

あまりにも、じっくりと鑑賞していたので、そして、ひどく感情的にそれらの作品を捉えすぎたので、かなり鑑賞後は疲れてしまった。
だけれども、それだけの楽しさのある展示だった。
是非とも、この美しく繊細で楽しい難波田史男の作品を皆様にも是非とも味わっていただきたいと思います。


関連リンク:
難波田史男の15年|東京オペラシティアートギャラリー
東京オペラシティ アートギャラリー
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