アナログ感が心地よくなってくる「さわ ひらき」の展示をオペラシティにて



さわ ひらき

東京オペラシティのアートギャラリーにて、現在開催されている展示、さわひらき Under the Box, Beyond the Bounds を見てきました。
展示自体は、映像作品を中心とした展示で、展示場全体が薄暗く証明を落とされた中に、白黒で少し不思議な世界が映し出される。
そんな、日常の世界から少し別世界へ踏み出したような世界に浸ることが出来る。


アナログ感

映像作品のいたるところで感じさせられたのは、アナログ感。最初の映像は、明確にアナログレコードが出てくるからというだけの意味ではなくて、例えば、アナログレコードから糸が紡ぎ出されて、それが伝搬していくかのような描きかたであるとか、歯車やメトロノームといった、メカニカルな伝達機構による動き。さらに、鏡に映り込むという伝達スタイル。
総てが、目に見える物理現象によって伝達可能な物質がモチーフになっている世界は、デジタル世界とは一線を画した世界感とも感じる。


接続

そして、そこに感じるのは接続。アナログレコードは、針の接触によって音を発し、歯車はそれぞれが接触することで伝達される。音も結局空気との接触による伝搬であるし、それは糸で描かれているようでもある。また、鏡もまた光の接続といえようか。


回転と反復

そして、もう一つ感じるのは回転と反復という二つの運動形態。実際には、それらは、同じサイン波に落ち着くとも言えるのだろうが、ギアの回転というモチーフやメトロノームの反復というモチーフは、つまり、回転と反復であろうか。また、宇宙的なレベルにまで達したとしても、そこには回転運動が支配する世界がそこにはある。


不思議な

そう。そういったアナログ感の接続と回転反復がにわかに感じさせられるところだけれども、そこに一体何があるのかと質問されるとなかなか難しいのだが、しかし、そういったものが産み出す空間は何か心地よいものがあった。それは、デジタル世界と似て非なる世界感がどうにも不思議な心地よさを産み出していたのかもしれない。


関連リンク:
さわ ひらき|Hiraki Sawa|東京オペラシティアートギャラリー
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