ミカ・カウリスマキ監督による「旅人は夢を奏でる」



旅人は夢を奏でる

イメージフォーラムにて上映されているミカ・カウリスマキ監督による「旅人は夢を奏でる」という映画を見てきた。
ちなみに、ミカ・カウリスマキ監督は、不器用で純朴な人々を描くアキ・カウリスマキ監督の兄にあたる。


父子

この映画は、主に父子の関係を描く映画。主人公のピアニストは、実は家庭にわずかな問題を抱えており、そこに、長らく音沙汰の無かった父が突然現れるところから始まる。
ピアノの練習とスケジュールに埋め尽くされたピアニストが、そこから、当ても計画も何もないかのようにも思える旅へと父によって連れ出されてしまう。


家族のところへ

そして、彼は初めて自分の姉に出会う。しかし、彼女もまた糧に問題を抱えている。それは、その父の自由すぎる行動が引き起こした精神の不安定さに起因するようにも思われるが、一方で、その父の自由な行動に癒されるようでもある。


そして

そして、ピアニストは、田舎に帰った妻と子供の元へと向かい、そして、そこからさらに、自分の両親の真実に突然に出会う。さらには、そこで、衝撃的な結末を迎える。


成長

再び、彼はピアニストとして舞台に登場する。妻と子供とそして、本当の母親に見守られて。
それは、どこか脱線が産み出した何かが再び歯車を回し始めたとも取れる。そして、それは自由気ままだった父親による最後の償いのようなものでもあったのか。


静かに感動

様々なプロットの細かいところを超越して、そして、コメディータッチとシリアスタッチが絶妙なバランスがこの映画の感動と暖かさを染み込ませてくれている。
静かに感動できるいい映画です。


関連リンク:
映画『旅人は夢を奏でる』公式サイト
イメージフォーラム・ダゲレオ出版/シアター・イメージフォーラム
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