PCを音源として音楽をいい音で聞く方法を考える〜初級編

PC再生

私は、それなりのオーディオ好きなので、PCどころか、ミニコンポなどで音楽を聴くこともほとんどなく、セパレートなシステムをくみ上げて、音楽を聴いているのだけれども、しかし、一般の状況に目を向けると、昨今の iPod をはじめとする携帯音楽プレイヤーの普及に伴い、その音源管理にPCが介在することもあり、PCを主たるプレイヤーにしている人々も少なくない状況になっているらしい。また、一方で、ハイエンドの領域においては、むしろ、データ量をより多く使えるということで、ハイサンプリング音源のダウンロード販売が行われていたり、また、物理的動作が少ない状況で再生可能であるということや楽曲の管理の容易さもあり、むしろより良い音を楽しむために、PCを再生デバイスとして使用するケースも増えてきている。
というところで、それに伴い、下から上まで様々な価格帯で、様々なタイプの製品が、PC音源の再生デバイスとして出回る状況になっている。そんないろいろな製品を眺めていると、ついこんな使い方はどうだろうかと妄想が膨らみ楽しくなってきたので、その妄想の一部を紹介してみようというのが、この記事の目的です。

早速

前置きがずいぶんと長くなってしまいましたが、早速まずは、お手軽お安いところからということで、初級編を。

お手軽に

まずは、お手軽にということで、ほとんどのPCはステレオミニジャックの音声出力を持っていて、これを利用したシステムを考えてみる。この部分の出力を使ってスピーカーで鳴らすというのは、わざわざ説明することではないだろうし、実際そのように楽しまれている方も少なくないと思うけれども、ただ音が鳴らせるというレベルではない、意外に楽しい製品も少なくない。
まず紹介するのは、こういった用途のアクティブスピーカーの多くは数千円レベルであるという状況に対しては少し値が張る製品で、35000円くらいはするもの。その製品は、ある意味では定番のBOSE製品で、Computer MusicMonitor M2（製品情報はこちら）。小型の筐体で扱いやすく、デザイン的にも購買欲をそそる。ちょっとPCの横で音を鳴らそうという場合にはこれほどいいものは無いと思う。

Bose Computer MusicMonitor マルチメディアスピーカー M2

発売元 : BOSE

発売日 : 2007-11-01 (エレクトロニクス)

売上ランク : 27731 位 (AMAZON.co.jp)

評価平均 :

/27人

このサイズでは限界かもしれない

自分の耳で確かめてから

素晴らしい音域

素晴らしい！

確かにビックリするほど低音は鳴る

デザインにもこだわって

次に紹介するのは、このタイプの製品としては、お値段が少々お手軽ではなくなるのだけれども、一方で圧倒的な存在感のデザインで購買欲をくすぐるのが、harman/kardon のクリスタル風スピーカー GLA-55（製品情報はこちら）。私自身は、これよく展示会で見ていたので、すっかりショーモデルだと思っていたのだけれども、実際に発売されてびっくりしました。ただ、実売が10万円にせまるというところが、これ、難点。それだけお金出せれば、後から紹介する方法でより良い音を出せると思います。しかし、このデザインは捨てがたい。お金が有り余っていたら、半分観賞用として欲しい。

ハーマンインターナショナル GLA-55 2chアクティブスピーカー GLA-55

発売元 : ハーマンインターナショナル

発売日 : 2010-01-01 (エレクトロニクス)

売上ランク : 63465 位 (AMAZON.co.jp)

￥ 89,678 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。

つないでしまう

ここまでで使用しているPCのステレオミニジャック出力は、もし、既存のオーディオシステムに、入力端子が余っていれば、そこに変換ケーブルで差し込んでやれば、それで出力することも当然可能。なので、実は、おすすめなのは、そういった使い方。ただ、その際にも、少しだけ気を遣うと音が良くなります。というので紹介するのが、ステレオミニジャックとオーディオRCA端子をつなぐケーブルで、モンスターケーブルの AI 1000 RMINI-7（製品情報はこちら）。もともと、iPodなどが想定されているケーブルだけれども、PCにもほとんどの場合で使えます。
ただし、このPCに元からある出力端子は、その出力の段階でかなり音質劣化しているために、それ以降のシステムをいくらよくしても、却ってあらが目立ち始めるだけなので、この出力端子を使っての音楽再生には限界があると思う。一方で、このステレオミニジャックを使うシステムは、そのまま、iPodの再生にもつなぎ替えるだけで使えるので、そういう便利さはあります。

MONSTER CABLE AI 1000 RMINI-7 ケーブル

発売元 : モンスターケーブル

(エレクトロニクス)

売上ランク : 17182 位 (AMAZON.co.jp)

￥ 3,948 通常1〜3週間以内に発送

USBで

で、次に考えられるのがオーディオボードを変更して音質向上を図ってその出力端子を上記のようなシステムにつなぐというのだけれども、正直私はあまりおすすめしない。PC内はいわばノイズの宝庫。そんな不利な状況で、D/A変換（デジタル信号をアナログ信号へ変換）するのは、あまりにももったいない。そうではなくて、USBで外にPCの筐体から外に出してから、別のデバイスでD/A変換するほうがいいだろうし、そのような製品も多く出ている。

お手頃

そんな製品で、まずはお手頃なのは、USB出力を使うアクティブスピーカー。外観だけの話をすれば、上記のようなシステムのステレオミニジャックがUSB端子に変わったような代物。そんななかで、私が注目なのは、Olasonic TW-S7（製品情報はこちら）。超お手頃価格で、実売1万円を切る勢いなのだけれども、その卵形形状に隠されたねらいによって、値段以上の音質を誇る。

Olasonic USBスピーカーバスパワー 10W+10W TW-S7(B)

発売元 : 東和電子

発売日 : 2010-04-01 (Personal Computers)

売上ランク : 1466 位 (AMAZON.co.jp)

￥ 9,817 在庫あり。

評価平均 :

/38人

満足しています!!

元気が良いです

I love it!

かなりいいです！

Great！！

さらに

この系統でさらに攻めると、ONKYOのDP-M1なんかもかなり良さそうなのだけれども、さらに興味を惹かれるのは、クリプトンのKS-1HQM（製品情報はこちら）。5万円くらいの製品だけれども、クリプトンという会社が、オーディオボードを扱っていることもあって、このスピーカーはスピーカーボードがセットになっている。得てして、PC環境の近くにスピーカーを置くと、その置かれているテーブルなどは、スピーカにとってはよろしくない振動を伝達してしまう。そこにちゃんと配慮しているというのがすばらしい。

USB-DAC

いやー、意外にこれだけでも、なかなか面白い商品が多くて長引いてしまってきている。しかし、ここでとどまっている場合ではなくて、いよいよ本丸ではと思うのが、USB-DACの世界。上記までの製品は、いわば、スピーカーが、アンプであるとか、USB接続タイプの者であれば、USBのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバーター(DAC)を内部に保持しているということ。なので、扱いやすく、さらに、システムとして見た場合にはお安い。しかし、その分音質には妥協が入っているというのも事実。たとえば、狭い筐体に押し込まないといけないだとか、ノイズ源にアナログ回路が近接してしまうだとか、コスト上安い部品を使っているだとか。
ということで、ここをどんどんと分離して考えていこうということで、まずは、USB-DACということ。この場合には、システムが少しややこしくなって、USB-DACをUSBでPCと接続。さらに、USB-DACの出力をアンプからスピーカーへと、もしくは、アンプ内蔵スピーカーへと接続することになる。なので、一つ一つの製品のお値段もさることながら、システムとしても、少し高級ななっていく。