ICCにて、”みえないちから”を体験してみた



みえないちから

東京は初台のオペラシティ内にあるメディアアート施設 ICC にて、現在開催中の企画展 「みえないちから」 を見てきた。2011年2月27日まで。


振動

英語のタイトルが、Vibrations of Entities とあるとおりで、この展示のテーマは振動。
確かに、どのようなものも、振動(波)によって表現出来る。そして、その振動(波)は、必ずしも目に見えるわけではない。つまり、「みえないちから」である。
たとえば、音は空気の振動だし、光も波長によって色彩が変化する。振動によって、すべてが伝達され、知覚される。また、どのような物体も、固有振動数を持っている。物質が特定の振動特性を持っていて、そして、それが、振動によって伝達される。つまり、振動がすべての特性を表現しながら、さらに、それらをつなぐインターフェイスでもあると。根源物質も、波としての特性を持っている。いや、どこかのすばらしい人が、振動という表現方法を発見して、そして、その振動が多くのことを表現出来るということではあるが。
そんなことを念頭に置きながら鑑賞すると、いろいろと面白く感じそうな、映像やインスタレーションの作品を展示している展覧会。


変化

振動による伝達。しかし、この展示では、変化がそこに加えられていて、そのことによって、振動の存在を際立たせているようにも感じた。常に変化を続ける映像。クライゼンフラスコにより拡散されるレーザー光が、そのフラスコの回転運動により、その投射する像が変化するさま。ネット中継される展示室が、展示室に現れた人間によって、映像が変化し、また、微少な風に蠢く。そして、様々な力によって、伝達された運動によって、明滅したり、音を出したり様々な振動を放出しながら一部にランダムさを含む変化を表現し続ける。
しかし、それらの変化は、ランダムのようで、一方で、反復的でもある。終わらない、けれども、一定の範囲内を逸脱することはない変化。みえないちからによって、うごめき、みえないちからによって、そこに留められている。そして、その様がみえないちからによって伝達される。存在と関係性が、振動によって表現され得るということ。


お化け屋敷

そして、体験型の展示がひとつあって、「フォルマント兄弟の”お化け屋敷”」最大7人までで約20分程度の体験型展示なので、整理券にて入場制限されている。私は、平日に行けたので、比較的待ち時間少なく体験できた。
これ、なかなか興味深い展示体験なので、是非とも体験していただきたい。


少しだけ

展示空間が狭いので、ただ眺めるとすぐに終わってしまうのだけれども、上記のお化け屋敷とか、あと、飽きそうで飽きない光の変化を楽しめるクライゼンフラスコの展示など、一つの展示をじっくりと味わうと、何かをより感じ取れるようにも思う。


関連リンク:
ICC ONLINE | みえないちから
フォルマント兄弟 Official Web
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