統計学を気軽に適切に Statistics Hacks



統計学

さて、統計学というと、高校生ぐらいで習って、理系なら大学の教養ぐらいでも習って・・・平均も統計と考えれば、それよりも以前から習っていて、結構それなりの時間をかけて教育を受けているはず。
なのに、私自身も含めて、統計学を適切に理解しているかというと、イメージ先行で、むしろ、間違って理解している場合が多い。実際、理系的な仕事をしている人であっても、結構勘違いしていて、データが溢れ出すデジタル社会の中で、統計という物には、誰もが手を出してしまうのだけれども、結構それなりに自分は数学がわかると思っている人ほど、間違って、統計を使っている場合が多い。


嘘と本当

特に、統計は、適切に使わないと、そこから嘘が生じてしまうというのは事実。人によっては、統計の出してくる物が全てが嘘という人もいるけれども、しかし、統計がなければ理解出来ないこともまた多々ある。
そんなことで、統計をまず概念のところから適切に理解する事が必要で、概念を適切に理解さえすれば、現在では、ソフトウェアが複雑な計算はしてくれるので、問題無い。そう、その概念を適切に理解する事が、これが難しくて、多くの人が出来ていないところ。


ということで

前置きが長くなってしまったけれども、そんな統計の概念の理解にはとても良さそうな本として、オライリーの Statistics Hacks を読んでみた。


正規分布

で、つまりは、正規分布なのだと思うというのが、私自身のかなり大雑把なまとめ。
正規分布の概念を何処まで適切に理解するか。中心値とばらつき。まずは、その対象としている物が正規分布に従う物なのかどうかをちゃんと考えなければならなくて、それなくして、統計を使い始めると大きな間違いのもとになる。なので、正規分布とは何か、中心極限定理とは何か、ここが非常に重要なポイントで、これを理解しきらないことには、統計など使ってはいけないということはいえそうだ。


偏差値

その意味では、最大の間違いは、偏差値。偏差値って、そもそも正規分布を前提としている。だけれども、恐らく、現在偏差値が適用されている学校のテストの多くは、正規分布していない。なのに、偏差値を使っているというのは、まぁ、指標としてわかりやすいからなのだと思うのだけれども、学問の分野でこれほど大胆に適当な指標を使っているのはいかがな物かと思えてくる。実際、偏差値って、本来はあり得ないはずの90点ぐらいを取ることも可能だったりする。


データ

しかし、データが溢れ出す、昨今は、如何にデータを適切に処理するのかが、物事の真実に近づくための一つの手段でもある。そのためには、スモールプログラミングのスキルと、統計的な思考のスキルは不可欠。
時に、種々のデータを手でデータ整理して、簡単な表計算をして、そして、それをプロットしてって、ここまででも、ちょっと我慢のならない仕事のトロさぶりに唖然とするのだけれども、ここで最後の眼として、近似直線を引いて、こういう関係性がここには見られる・・・なんて自信満々にのたまう人がいたりするので、こういう人は、自分の能力の無さを早く理解した方がいい。私は、そういう人の話は一切聞かないことにしている。それよりも、データの海から如何にサルベージするかを検討する時間のほうが重要。まぁ、一方で、データの海を探索しているのかと思ったら、ただ漂流して、何処を目指しているのかを見失ってしまう人もいたりするので、なかなか困難。まぁ、そんな人を見つけたら、そっと、この本、Statistics Hacks をそっと手渡そうと思う。

関連リンク:
Book:Statistics Hacks
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.正規分布
関連サーチ:
Statistics Hacks(AMAZON.co.jp)
Statistics Hacks(Google)
Statistics Hacks(Technorati.jp)
Statistics Hacks(flickr)
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Statistics Hacks ―統計の基本と世界を測るテクニック
発売日 : 2007-12-26 (単行本(ソフトカバー))
売上ランク : 90732 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 2,520 通常24時間以内に発送
評価平均 : /6人
山形浩生氏が訳したほうがいいってことですか?
問題と答だけ、中間の数学的説明はなし、多分それが良い
モンティホール・ジレンマの説明など理解し難い
統計学の知識を理論体系を最小限にとどめ「使う」立場で解説した内容
学者ぶってない
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