脳をHack する Mind パフォーマンス HCKS



続編的

ギークな出版社、オライリーより、プログラム系とは少し趣向の違うタイプの書籍、”Mind パフォーマンス HACKS ” が出版されていたので、読んでみた。ちなみに、少し前に、MIND HACKS という書籍も出版されていて、何となく続編的な扱いだと思う。


内容

内容は、その名の通り、様々な手法を利用することによって、自分自身のパフォーマンスを改善する事を提案するもの。
記憶術から暗算術、考え方の整理の手法から、意志決定手法、人工言語や、さらに、自分の感情のコントロールや快眠法までと、脳を最高の状態に保ち、そして、最高のアウトプットを脳から引き出すためのアイデアが満載。


緻密

記憶術や、暗算術などは、多分、多くの人がそれなりに使用していると思うのだけれども、ここでは、それらをさらに数多く提示しているので結構参考になる。で、さらに面白いのは、そういった、いわば脳トレ的なアウトプットが明快な物だけではなくて、如何にして、よりよい判断を見つけ出すか、だとか、新しい何かのアイデアを絞り出すための方法といった、若干アウトプットが抽象的で、かつ、場合によっては怪しいとさえ思われがちな内容にまでも踏み込んで、しかも、ある程度の論理的な思考で、様々な方法論を提示しているところにある。


興味深い

個人的に最も興味深かったのは、”be動詞を排除する”という考え方。”be動詞”はとかく断定的で、かつ、断定することで何らかの決定的なキャラクター付けを対象に与えることで、それ以上の意味づけを与える傾向にあるということで、それを避けるために、”be動詞”をなるべく避けて、断定的な表現によって、全てのキャラクターを定義することを避けようという発想。これ、すばらしい事だと思った。自分を振り返っても、何かと、他者をある定義に納めることで、自分のアイデンティティを無理からに保とうとする場合があるけれども、それって、確かにちょっと、あまりにも卑屈だなって、思う。



全体的な

勝手に、全体的に受けた印象をまとめると、まず、脳を最大限に働かせるためには、小さな事にこだわって、脳の働きを悪くしたり、視野狭窄を起こしたりすることを避けるべきだと。ある意味、悟りにも近い境地で、物事に過剰に乗じず、他者を過剰に意識せず、自分の為すべきところを進むべきだということを優先すべきということだろうか。
ちょっと、冷徹な感じさえするけれど、実際そうなのかもしれないと思う。


関連リンク:
www.oreilly.co.jp -- オライリー・ジャパン
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