ゲルハルト・リヒター 川村記念美術館

ドイツを代表する画家というか写真家というか芸術家
ゲルハルト・リヒターの展覧会を千葉の川村記念美術館まで
行って参りました。最寄り駅から送迎バスが出ているものの、
このバスが激しく込んでいて、これはリヒター人気の現れなのだろうか。

美術館自体はそれほど大きくなくですが、
散策道が整備されていたり池があったりで、
なかなかいい施設、企業運営であることにまた敬服してみる。

さて、内容。
モノクロームを刷毛でひいて、なんとなくぼかした作品、
幾層にも重ねられた絵の具をたてもしくは横にひいて、
表面から下の層が覗き込むような作品、
ガラスを使った作品等々。
特に大判の作品の圧倒感は、かなり強い印象を残した。
あとは、やはり、いずれの作品にしても共通してあるのが、
どうやって制作されたのかや、そこに
一体何が描かれているのかがわかるようでわからない、
というその様子が、鑑賞者の脳に軽い混乱を生み出すという点。
これがきっとリヒターの作品の面白さの一つの大きな要因なのだろうと
そんな風にも感じた。
あとは、やはりリライトという感覚だろう。
写真を書き直す、何層にも重ねる、ガラスに映り込む。
いや、とても心地よい混乱だった。