もう終わってしまいましたが、ブラジル現代美術を堪能しました



東京都現代美術館

さ2009年1月12日まで東京都現代美術館にて開催されていた、ブラジルの現代美術展 ”ネオ・トロピカリア”、および、森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展をぎりぎりに見に行った。


激動

先日のエントリーにも書いたように、激動な日々が続く年始に、さらにさらに過酷で多忙な週末がおとずれて、あややこれやと混乱のさなか、気づけば、もう期日が終わりに近づいていたネオ・トロピカリア展に行かなければと、そして、ついでに夜は、新木場でライブなので、木場と新木場なら近そうだし・・・・・・ということで、強行日程で行くことにした。


木場と新木場

これが、しかし、実は木場と新木場は近くなくて、大阪と新大阪な感じだったりして、誤算。想像より移動時間が大変な事になっていて、さらに慌ただしくなる。


ということで、

ということで、そんな落ち着かないさなか、展示に進む。まずは、ネオ・トロピカリアから。
タイトル通りのカラフルな展示物で、インスタレーションな作品が多くて、かつアトラクション性というかエンターテインメント性が高い作品が多い。ちょっとちゃんと感じ取ることが出来なかったためなのかもしれないけれども、シリアスさと言うよりも楽しさであったり、派手さ、エネルギーの拡散を感じさせる作品が多くあったように思う。これが、ブラジル現代美術の一つの側面なのだろう(当然、あえてそういう作品を集めたのではあるのだろうけれど)。


そそくさと

で、ちょっと疲れた感性には、このエネルギーはちょっとまともに対峙する事が出来なくて、いつもとは違い、かなりの早足で全体を通り抜けた感じで鑑賞が終了してしまった。


ピックアップ

とはいいつつ、目についた作品。
圧巻は、やはり、エルネスト・ネトのあの、東京都現代美術館自慢の吹き抜け展示空間を利用した作品。あの吹き抜け展示空間を見事に利用した展示は、いままでもいくつかあったけれども、ここで展示されていた、布がある種の重力を受けながら固定されていつつ、粘性を感じさせる空間は、面白くて、過去の名展示にひけを取らない圧倒の作品。
それから、アシューム・ヴィヴィッド・アストロ・フォーカスの映像と音楽を絡ませた展示。残念ながら、混み合っていて、ヘッドフォンから流れる音楽を聴くことは出来なかったのだけれども、空間を色彩と音で埋めてしまうという展示は大胆で、映像や音を使う作品の中でも圧倒的な存在感を感じさせる物。


体験型

上記の二つの作品もそうなのだけれども、他にも、最後にマンゴージュースを飲むという展示があったり、とにかく、体験型のものが多かった。そう、アートの散歩道を歩くといよりみ、アートのジャングルをくぐり抜けるという感じ。単純な色彩的な印象以上に、トロピカルな印象の展示であったことは間違い無い。


混んでいた

しかし、いつもの現代美術の展示とはまるで違う混みように結構びっくりした。確かに、体験型展示が多くて、かつエンターテインメント性も高いので、アートのコアなファン以外にもアピールする展示であったことは間違い無いとは思うけど、不思議なぐらいの観客の多さだった、エネルギーレスな状態の私には、これがさらに堪えた野でもあったけれども。


個人的には

ただ、個人的には、もう一つ何か特殊なものを得ることは出来なかった。それは受容体である自分自身の精神状態のためだったのかもしれないけれども・・・。ただ、やはりあのカラフルな印象のどこかに強烈な影とか皮肉が含まれていて欲しかったかなってのが個人的な印象。それは、個人の趣味の問題にすぎないのだけれども。


森山大道とミゲル・リオ=ブランコ

で、地下に移動して、写真展は、森山大道とミゲル・リオ=ブランコ。こちらも、上記の展示と若干関連していてブラジル物ということで、それぞれの写真家が写したブラジルが展示されていた。
白黒の森山とどこか不思議な色合いのカラー写真のブランコ。この二人がとる独特な世界が提示されていた。また、写真だけではなくて、ビデオの上映もあり。それぞれが生命観や生活観を剥き出しにしたような作品を写しだしていて、そのエネルギーの対比が面白い。それはビデオでも顕著であるように感じられたけれども、ビデオ作品をゆっくり鑑賞するエネルギーもやはりなく、パラッとだけ見た印象にすぎず。


やはり

で、こちらの展示では特に自分自身のエネルギー状態の低さを強く感じた。それぞれの強い作品を直視して受け止めることが出来ず、そのエネルギーに挟まれて、そそくさと歩いて通り過ぎてしまった。


まとめ

ということで、まずはやっぱり美術展は相応のエネルギー状態でかつ時間に余裕を持って行かなくてはダメだと強く感じた。
一方で感じたのは、私自身はやはりどこか影のある、ひねくれた作品が好きで、エンターテインメントな感性には乏しいように思った。


ついでに

で、あと常設展も見たのだけれども、この感想はまた後日。
で、差rないついで二だけれども、ここで、東京都現代美術館は、改装でしばらく閉鎖される。どんな風に改装されるのかはまた楽しみなところ。


その後MOGWAI
で、その後MOGWAIを見に、新木場まで行ったということです。そう、こんなにエネルギーの消失を感じていた私がしかし・・・というのはこちらのエントリーの通りです。


関連リンク:
Neo Tropicalia | ネオ・トロピカリア ブラジルの創造力 東京都現代美術館
東京都現代美術館:MOT
dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.森山大道
SEUNZE.com -> 東京都現代美術館:MOT
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