anathema というバンドがいたこの不思議さ

anathema

その存在について、つい最近まで知らなかったのだけれども、イギリスの Anathema というバンドが存在していて、2008年には、hindsight というアルバムが出ていたので聴いてみた。
ちなみに、レーベルは、steven wilson 関連の作品などを出している Kscope。

アコースティックな陰鬱さ

全体的なトーンは、アコースティックでスローバラッド。ピアノやギターの弦の一音一音がゆっくりと響き渡る感じ。その上を、柔らかいミドルトーンのボーカルがゆっくりとなでるように歌われる。歌詞がついていないので、詳細の歌詞までは把握できていないけれども、どこか、夢破れた重苦しさがある。この静かなトーンがゆっくりとしみこんでくる。

そして、Celloが

そして、そこにCelloのサウンドが響いてくると、感情が一気に高まり、悲しさが包み込んでくる。あまりにももの悲しく、あまりにも重い。

じっくりと静かに聴き込む

だから、じっくりと静かに聴き込みたいアルバム。
感情の奥底に響き渡るようなそんな印象のサウンド。特に複雑なことをするわけでもないし、特別な展開をみせるわけでもない。ただ、たんたんと静かに、感情を絞り出す。もし、メロトロンが入れば、北欧系のバンド的でもあるのだけれども、北欧系のそういった感覚ではなくて、どこか暖かみがあるところが、英国のバンドだからというところだろうか。
なかなかの傑作。ちなみに、女性ボーカルの曲もあり。