Crimson ProjeKct 来日公演はチッタにて

Crimson ProjeKct

King Crimson の元メンバーを含むバンドによる、King Crimson の楽曲を演奏するためのバンド、Crimson ProjeKct。メンツは、後期のKing Crimson の主要メンバーである Adrian Belew, Tony Levin, Pat Mastelotto の三人を中心に、Tony Levin による Stivk Men のメンツでもある Markus Reuter と、Adrian Belew Power Trio のメンツでもある Julie Slick と Tobias Ralph を加えた6人組でダブルトリオ構成。
ある意味、Stick Men と Adrian Belew Power Trion の合体バンドであるけれども、演奏曲が King Crimson であるということが重要なバンド。
で、そのライブがクラブチッタであって、その中日である3月16日土曜日に参戦してきた。

Anglagard

で、今回のライブは、昨年久々のアルバムリリースで復活した伝説のスウェーデンのバンド Anglagard が前座を務める。
5人編成で、中心にサックスやフルート、リコーダーに加えてメロトロンを演奏する Anna Holmgren を据えて、後ろに、ギター Tord Lindman とベース Johan Brand 両サイドに、ドラム Erik Hammarström とキーボード Linus Kåse がいるスタイル。ちなみに、この Erik Hammarström はFlower Kings にも一時期参加したこともある。また、 Linus Kåse と共に、Brighteye Brison というバンドにも参加している。

完成度高く

正直、ひょっとしたら、Anglagard はライブでは少し不安定なところも出てくるのではないかと思っていたのだけれども、そんなことは全く無く、タイトな演奏から、幽玄なサウンド、不協和に交錯するアンサンブルと、かなりレベルの高い演奏を聴かせてくれた。あの複雑怪奇でもはやどんな拍子構成になっているのかも捉えるのが困難で、かつ、細切れに音を置いていくようなスタイルの演奏ながらも、かなり完璧にタイミングが合っていたのはさすが。また、それぞれが複数の楽器を演奏するなどしながら音を構築していくところは、音作りへのこだわりも感じさせてくれた。
1時間強の演奏でしたが、正直ここまですばらしい演奏を聴かせてくれるとはと感動なところでした。

Crimson ProjeKct 登場

そして、真打ち Crimson ProjeKct 登場。今回は、Dicipline期以降の King Crimson の楽曲を演奏。まぁ、はっきりいって、凄すぎる。 Anglagard もなかなかの演奏を聴かせてくれていたのですが、その演奏を一発で凌駕してしまうレベル。最初の数小節で、これは来て良かった実感させてくれるレベル。

Pat 大活躍

Adrian と Tony の活躍ぶりも目立つのは当然だけれども、Pat の演奏もなかなか刺激的。特異とするドラミングにエレクトリカを加えた演奏で、ある意味、好き放題にいろんな音を出しまくっているという感じ。しかも、ドラミングそのものも、なんというのか、叩き倒す殴り倒すという感じの凶暴さと繊細さでかなり目立っていた。

インプロ

で、かなり、フリーな間奏でのアンサンブルを披露してくれていて、ある程度はインプロバイゼーションなのかなと思わせる感じ。とにかく、音の洪水の中を、しかし、それぞれの音がしっかりと響き渡るという演奏技術の高さで、思わず、黙るしかないというようなそんなレベル。

構成変更

基本は6人での演奏だったけれども、場面場面でメンバーが出入りして、異なる構成での演奏をしていた。このあたりも、それぞれの構成ので落とすタイルの変化が楽しめて良かったところ。

とにかく凄い

というところで、まぁ、とにかく凄すぎるというところ。もう、聴いて良かった見て良かった、こんなすごい演奏はなかなか聴くことは出来ないよと、もう大満足のライブでした。ちなみに、今回のライブは、録音されて、限定でライブ音源が発売されるとのこと。私は、あえて、行った日ではなくて、最終日の日曜日のライブ音源を予約してみました。
いやー、明日のチケットがあるのかどうかは知りませんが、もしチャンスがあるなら、行くといくといいと思います。