King Crimson による新たな ProjeKct は大人の味わいに満ちて



King Crimson

その本体としての活動は、めっきり無くなってしまって、もうスタディオアルバムが出ることは内容にさえ思えてくる King Crimson ですが、突如として、一時活発に行っていた ProjeKct シリーズが復活。
今回は、Jakszyk, Fripp, Collins の3人がメインとなって、そこにリズム隊として Gavin Harrison と Tony Levin が合流するという構成。なんと言っても、Mel Collins がここに来て参加というのが、驚きという構成です。で、その構成でリリースした作品が、 A Scarcity Of Miracles と題されたアルバム。


サウンドスケープ+ジャズ

サウンドのイメージとしては、このメインとしてクレジットされている3人 Jakszyk, Fripp, Collins の特徴をまさにミックスしたというところで、Fripp のサウンドスケープに、Collins によるジャズっぽく味わいあるサックス、そして、Jakszyk のメランコリックなボーカルが絡み合った、かなり大人なサウンド。単純にジャズロックと言えるようなそれではなくて、どちらかというと、昨今の David Sylvian の味わいに近い。特にボーカルラインは、語るような印象を受けるところもあり、アートロックな感じ。演奏側が David Sylvian のそれよりもカラフルでリズムが弾んでいる。


雰囲気に満ちた

なので、一時期のメタルクリムゾンなサウンドでもなければ、一方で、以前までの ProjeKct シリーズのようなエレクトロニカな要素に満ちているわけでもない。そう、かなり雰囲気のあるサウンドで、ちょっと小じゃれている。リラックスサウンドといっても良いそれで、King Crimson にある緊張感とは全く対極にある。Islands の叙情性が最も近いと言えばそうだろうか。とにかく、かなり雰囲気に満ちている。


かなりいい

月並みな表現しかできないのだけれども、かなりいい。特に、私が購入したのは、5.1chミックスも収録されているDVD付きで、これを 5,1ch で聴くとその雰囲気に満ちたサウンドに完全に浸りきることが出来る。本当に心地いいサウンド。確かに、King Crimson 的ではないのだけれども、しかし、随所にからむギターの音色や、深いベース音と派手ではないのだけれども手数が多くて確実なドラミング、そして、フリーに走り回る サックスなどにより彩られるサウンドは、King Crimson の味わいを十分に感じることが出来る。


ファン必携?

というところで、King Crimson 好きには必携だと思う。そして、昨今の Post Progressive な Kscope 系サウンド好きにもおすすめできる作品にしがっていると思う。この新たな境地をじっくりと味わって欲しい。


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Scarcity of Miracles
発売元 : Discipline Us
発売日 : 2011-06-14 (2CD)
売上ランク : 6632 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 3,424 近日発売 予約可
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