2012年を自分のブログから振り返る-美術編
年明けました
ということで、年明けましたね。2013年一発目の投稿は、昨年から引き続きで2012年を自分のブログから振り返るシリーズで、今回は、美術編です。ベスト
2012年に行った美術展は、ぶっちゃけ私自身のテンションがあんまり上がらなかったこともあって、それほど多くはない感じで、12展示のみ。そんなかなから、私がもっとも印象に残った展示は、東京都現代美術館にて現在も開催されている「アートと音楽」展(ブログはこちら)。もともと、芸術という枠組みの中で境界線があいまいであるアートと音楽ですが、そのまさに境界線上にあるようなタイプの芸術作品を展示したもの。古今東西から作品が集められていて、インスタレーションを中心とした体験型展示であることもあって、とても印象深かった。ありがちなテーマでありながらも、陳腐にも成らずかといって小難しくも成らずで純粋に面白いと感じることの出来る展示でした。
次点
その次に印象に残ったのは、東京国立近代美術館にて行われていた「ジャクソン・ポロック個展」(ブログはこちら)。生誕百年を記念しての展示。ドリッピング技法による作品により、前衛芸術の先駆けとしての彼の存在を強く印象として持つ人が多いと思うのだけれども、そういった作品に至るまでの彼の作風の変化とそして、その作品にたどり着いてしまった以降の彼の変化を紹介する興味深い展示でした。
かつての前衛
とりわけ、2012年は1970年代を中心としたかつての日本の前衛芸術に対して再評価が深まった年でもあったように思う。その中では、私の大好きな「難波田史男の15年」と題された回顧展もあったり(ブログはこちら)、田中敦子や靉嘔の展示があったりしました。こういった過去の日本の芸術の再評価は喜ばしいところではあるのですが、それだけではなく、これからの日本の芸術の進化というところも脚光を浴びるべきなんでしょうね。
期待
ということで、メディアアートの展開も完全に終焉してしまった感のあるなかで、アニメ的な基軸によって、延命処置を施されているような現代美術もすでに息絶え絶えで、どこに向かうのかが非常に興味深いところでありますが、今年は、どのような跳ね方をしてくれるのかと、期待をもっていろいろと鑑賞したいと感じております。やはり、芸術に限らず、技術領域に置いてさえも、自己完結に過ぎないかもしれないという葛藤と如何に対峙して止揚していこうとする様にすばらしいものがみいだされるとおもうので、そんな葛藤を強く感じさせてくれる作品の登場を期待しております。