Battles の新作 Gloss Drop はより自由に摩訶不思議に



Battles

マスロックバンドとでも呼べばいいのだろうか、Battles。すさまじいテクニックと、しかし、それをテクノロジーに混ぜ込んで無機質な世界に変化させた音を作り上げるバンド、Battles。フェスなどで来日公演も行っていて、すでにメジャーな存在といっていいだろう。そんな Battles の二枚目のフルアルバムとなる Gloss Drop がリリースされたので、聴いてみた。


脱退

で、2枚目のアルバム制作時に Tyondai Braxton が脱退してしまって、それまでに出来ていたマテリアルを破棄して、そこから3人のメンバーで再構築した末にこの Gloss Drop が完成したらしい。 Tyondai がいなくなったので、この作品では、ボーカルパートはゲストによって埋められている。


より多色に

前作の Mirrored では、ピントが合いすぎているという感じのする的確なリズムキープをベースにそこに、ユーモラスな味わいを加えてくるというサウンドで、緊迫感と同時に楽しさを提供するような展開だったけれども、この作品では、その世界がより広がっているという印象がする。
深まったのではなくて、広がったという感じ。より多色になったサウンドで、ユーモラスな味わいが多岐にわたっているとでもいったらいいだろうか。そして、生サウンドの味わいよりも、テクノロジーサウンドの味わいが濃くなっている。


祝祭

なので、無機質な冷たい世界に彩りが加わるという印象ではなくて、もともと暖かな世界に、さらに彩りが加わって、祝祭のような印象さえも受ける。また、曲によってはよりポップな印象のするものまって、聴きやすくなったとも言えるかもしれない。


ドラミング

そんな多色な世界であるがゆえに、テクノロジーによる音として耳がとらえてしまうだろうけれども、しかし、ここでも正確にたたき出され続けるドラミングは本当にすごい。微妙にずらすリズムもピントがずれるようなことなくくっきりとしたサウンドに決まっていくところは、本当にかっこいい。特に、Wall Street のドラミングは面白い。


どんな

こういった音楽が、現在のどのような層に受け入れられているのかわからないのだけれども、それなりに売れているみたい。
変態的な音楽があると聞きつけるとどこでも手を出すプログレッシブロック好きのみならず、多くのファンを獲得している彼らのサウンドは、しかし、いわゆるロックサウンドではないので、メタラーにはなかなか受け入れが対世界でしょうが、変形サウンドを追っかけている人は、こういった違う世界にも顔を出してみるのもいいのではないかと思います。


どんな

ちなみに、2011年フジロックに来ることが決まっているらしいのだけれども、やっぱり、フジロックって、ちょっと気合いがないといけないよなー。単独やって欲しい。


関連リンク:
BATTLES ― Gloss Drop album artwork. Download Ice Cream (feat. Matias Aguayo) now. New website.
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