ICCでインターフェイスについて時に自由な視点から



ガールズトーク

さて、またまたICCの話題から。11月15日は、またセッションがあって、今回のテーマは”ユビキタスインターフェイスについてガールズ・トーク”。お茶の水女子大学教授・椎尾一郎氏のもとで、勉強している学生の作品がICCにて、エマージェンシーズとして展示されていてその作品を制作した3人の学生が主にトークをするという内容。
で、この3人がまだ学生であるということもあって、タイトルはあえて軽く、"ガールズトーク"。


詳細はおいておいて

自分の学生時代を思い起こしても、その未熟ぶりには、恥ずかしくなる思いなのだけれども、まぁ、そういったところなので、枝葉末節を指摘しても意味はなくて、大枠としてどうなのかを議論するしか無いと思う。で、根本的に、このようなテーマが設定された理由の一つは、メディアアートやメディアテクノロジーの方向性の混乱があるわけで、そこを打破するにはあえて、変化球を投げるしかないと言うのも事実。で、その意味でこの3人の学生の発想を取り上げてみればということなのだと思う。テクノロジーに対して、テクノロジーとしてではなく、面白さというポイントから近づいてくるというのは、確かに重要な視点だと思う。ただ、その面白さが本当のユーザー視点であるのかというと疑問だけれども。


内輪

なにより、今日初めて知ったのは、こういった分野にも学会という物が存在するのだと言うこと。まぁ、冷静に考えれば当然といえば当然なのだけれども。で、多分今日のトークも多くは、関連する学生やその家族友達だったような感じがしたので、かなり内輪な展開。
で、この内輪な事に対して別に批判的になるつもりはなくて、むしろどこもやっぱり同じなのねってところ。私も、過去いくつかの分野でそういった専門的な世界にいたり、いまもいるけれども、だんだんと世界は狭まってきて、だいたい20から30人ぐらいのグループに最後は絞られてその中でごそごそやっているというのが普通。で、こちらもそんな感じ。我々も、外から見るとああいう感じの独特さを持っていると見られているのかと思うと・・・。


インターフェイス

このブログでも何度も書いているけれども、物事を突き詰めるとデーターベースとインターフェイスにたどり着くと、私は考えている。データベースを如何にして構築し、さらに成長させていくか、そして、そのデータベースの読み書きをどのようなインターフェイスで行うかが全てである。ものすごく誤解を与える可能性の高い表現をすると、インターフェイスはデザインで、データベースは技術といってもいいかもしれない。
で、インターフェイスを研究すると必ず、データベースに言及しないといけなくなるし、逆に、データベースを研究すると、必ずインターフェイスに言及しないといけなくなる。その葛藤を如何に突破していくのか、それを妥協によって突破するのか、独断によって突破するのか、そこだと思う。そう、個人的にはその辺のへの言及が聞いてみたかったところではあったのだけれども。


iPod

インターフェイスのすばらしさの例としてipodがよく出てくると思うのだけれども、今まであった操作を模擬するインターフェイスがすばらしい訳ではないという事なのだと思う、このiPodが指し示しているのは。だから、デジタルテクノロジーという異なる言語によって行おうとして言うのだから、今ある操作をうまく模擬していますっていうのは、インターフェイス研究じゃないでしょって、そんな気がした。
といいつつ、ある種のセンサーをうまく使って、物事を楽にするってのは、使える場面は多そう。古くから言えば、自動ドアだってそうだし。ただ、必ずなのだけれども、ボタンが多くなりすぎる、最後は。あと、やっぱり面倒、脳と体がアナログになじみやすからなのか、今まで使い慣れた物に対する慣性からなかなか脱却できないからなのかはわからないのだけど。かつて、私もあるシステムを作ったけれども、ちょっとした動作が面倒なせいで、今ひとつ普及しなかった。
だから、システムを作らなくていいから、ホント、インターフェイスを研究してほしいって思った。システムなんて、そこそこなら誰でも実装できるし、ちょっと大変な物なら、その道の人が作ってくれる。だけれども、インターフェイスとしてどうあるべきかっていうのを見つけ出すのは、ホント、アーティスト的な感性でないと作れない。いくら、ユーザーの気持ちになっても、わからない。そう思った。


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