ウズベキスタンのジャズロッカー Fromuz の新作もまた、すごい演奏

衝撃

デビューアルバムの Audio Diplomacy において、そのバカテクぶりと音の多様性によって、衝撃的にデビューしたウズベキスタンのバンド、Fromuz の2008年新作にて、セカンドアルバム Overlook がリリースされたので聴いてみた。

さらなる飛躍

そして、そして、このアルバムでは、さらに飛躍した彼らの姿を堪能することが出来る。元から持っているそのバカテク具合にくわえて、わらに曲自体の緩急の付け方や、音の作り込みのレベルが上がったおり、アルバムとしての、曲としての面白さが倍増。かなり聴き応えのアルバムに仕上がっている。

詳細

基本的には、ジャズロック的で、ボーカルレスで、ひたすらに演奏を見せつけていくのだけれども、適度にスローなパートを入れたり、SE的な雰囲気作りをしてみたりするなど、ただ小粋に演奏するジャズロックではなくて、様々な色合いを提示しながら表現しくあたりは、シンフォニックロックに手法でもある。このあたりが適度に混じり合いながら、しかも曲のトーンがとても独特な感じがするのは、ウズベキスタンという地域性なのだろうか。

10分を超える

5曲入りのアルバムなのだけれども、いずれも10分を超える大作ばかり。こあたりも、ある程度の長さの中で様々な展開を見せながら曲をまとめるという考えなのだと思う。

でも、バカテク

ただし、そうはいっても、やっぱり耳に残るのはそのバカテク。ギタリストが中心だけれども、キーボードから、ベースからドラムからみんな凄腕ミュージシャンなので、ギターだけが走るのではなくて、全体のアンサンブルもすばらしい。例えば、ギターが高速で引き倒している背景では、キーボードはSE的に雰囲気作りをして曲をまとめてあげてみたり、勿論リズム隊は常に乱れず全体を支え続ける。
このバラエティーに富んだ演奏をバカテクで彩るという、とてもすばらしいバンドであり、すばらしい出来のアルバム。
超おすすめ。