またまた現れたバカテクメタラー Time Zero

Time Zero

今回紹介するのは、アメリカの Time Zero というバンドのおそらくデビューアルバム、Outcasts of Civilization。リリースされたのは、2010年だと思う。
このバンド、基本は、ギター、ベース、ドラムの3人組だけれども、曲ごとに、ギターもしくは、キーボードのゲストが参加するスタイル。ゲストもなかなかすごくて、King's X の Ty Tabor などが参加している。全編バカテクを見せつけるインストアルバム。

バカテク

で、とりえず、バカテク。今更感もする、バカテクメタルサウンドだけれども、意外にもこういうスタイルもいろいろとパターンが残っているみたいで、明確な特徴を挙げるのは難しいのだけれども、しかし、二番煎じ感は全く無くて、純粋にそのバカテクな展開を味わえる。

コキコキ

変拍子がコキコキに構築されて、さらに、どんどんと展開していくサウンドの展開。その緊張感に一曲目を聴き始めた瞬間から、一気に耳を奪われる。そして、思わずその拍子を追いかけながら聴き込んでしまう羽目に陥って、そのまま引き込まれてしまうような、そんな展開。
なので、メロディーに魅了されるとか、インストの音色に魅了されるとかそういったものとは、また違う魅力が、このコキコキとした展開に感じられる。

味わい

さらに、面白いところは、そのコキコキとした展開をごり押しにしながら、ただただ疾走するだけではなくて、突然に緩急をつけてきて、ゆったりとしたジャズロック的な味わいを感じる音作りもしてくる。で、そのたおやかな展開に聴き惚れたころに、また、一気に緊張度を高めて、コキコキと攻め込んでくるという、そんな楽曲構成。
このあたりが、おそらくただのバカテクバンドとは感じさせないところなのだと思う。