都会の中に樹木を”ファブリス・イーベル”展@WATARIUM



WATARIUM

さて、渋谷というか表参道というかにある美術館、ワタリウムにて、現在開催中で、2008年8月31日まで、開催されている展示、ファブリス・イーベル たねを育てる展 を見に行ってみた。


独占

平日に時間を作ることが出来たので、平日に訪れたのだけれども、これが、幸運なことに、完全に独占状態で、たった一人で、全ての展示を堪能することが出来た。まぁ、もともと多くのお客さんが入る美術館ではないのだけれども、ただ、ラッキーなようなちょっと寂しいような複雑な気分。


展示

展示なのだけれども、今回は屋上も開放されていて、2階の絵画と立体作品から3階の草むら、屋上の畑、そして、4階の蜂やミミズなどの生物と壁画とそれぞれに楽しむ部分がある。
この展示内容からしても、そして、タイトルからしても、この展示は、植物や生物に大きく注目した展示。
絵画と立体
まずは、最初の絵画と立体作品だけれども、いずれにしても感じさせるのが、植物的な要素と人間の融合した感覚。特に、わらで出来たテディや野菜で出来た人物などには、もろにそが反映されているし、絵画に描かれている様子にしても、植物でありながら動きをもつなど、人間的な要素が強く感じられる。これが何を意味するのかと考えると、ちょっと難しいのだけれども、感覚には、不思議なものが残る。単純に、植物と人間の関連性の密接さを描いているのでもないし、そこにみるアナロジーで何かを言及しているというわけでもないだろう。いわば、ただそう表現しただけ、ともいえそうな感じなのだけれども、自然と人間の関係性を説教じみることなく、ありきたりな自然主義者のようでもなく、描いているところがやっぱり芸術家の表現なのかなと思ってみる。
草むら
エレベータで上に上がって、そのまま3階に降り立つと驚きの空間。ビルの中の草むら。コンクリート打ちっ放しも比較的モダンに建物に、草むらだから、このアンマッチがまた、面白いし、まさに都市の中の自然を演出している。
屋上
外階段を使って屋上に行くとそこには、小さな畑があって、ハーブが植えられている。これも、とても小さな展示であるし、特に何か趣向が凝らしてあるわけでもない。ただ、そこにある。これもなんか不思議。ちなみに、屋上に出ると、丁度正面に六本木ヒルズが直視できる、この景色はちょっとしたおまけとして素敵。ちなみに、天気によって屋上は閉鎖されるみたいなので、天気のいい日に行くのがお勧め。
ミツバチ、ミミズ、ハエ
再び建物にもどって、今度は、ミツバチの巣やミミズの棲む土壌やハエのかご、そして、壁画。壁画のタイトルは、cell であるべきではと思ったのだけれども、それはどうでもいいこと。
ミツバチの巣はダクトで外と繋がっていて、ミツバチが外と中を行き来出来る用になっている。こんなところで、じっくりと蜂の巣を見るというのも、また不思議な感じ。


まとめ

そんな、感じで、不思議に自然を感じる展示になっています。思考のタネの重要性として、アートと農業をリンクさせたということらしいので、そのあたりのこともあって、この展示は、変に自然派をアピールた物になっていないところが、とてもいいところと感じた。それよりも、その何かが育つということに対する肯定性というのだろうか、そこに面白さを感じる。
実は、それほど期待していなかったのだけれども、何か、力づけられたような気がしてならない展示でした。


関連リンク:
ファブリス・イベール『たねを育てる』展
SEUNZE.com -> http://www.watarium.co.jp/exhi... -> 登録情報
関連サーチ:
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