The Enid の最新映像作品は、かっこいいです



The Enid

英国の隠された名バンドの一つである、The Enid。Robert John Godfrey を中心としたバンドで過去は紆余曲折を経るも、また近年活発な活動を行っており、新しい作品からライブ活動までも行っている。
そんなか、Cresendo というフェスティバルでの演奏の映像が、ライブ作品としてリリースされたので、鑑賞しました。タイトルは、そのまま”THE ENID EN CONCERT Á CRESCENDO”。


現代的

現在は、バンドに多くの若手メンバーも参画して、6人編成が主たる構成。特に、フロントマンとして活躍する Joe Payne は、ボーカルでは、ハイトーンの美しい声で歌うこともできるし、ウィンドシンセを奏でることもできて、The Enid の特徴の一つである分厚いサウンド構成に大きく貢献している。この Joe Payne と ギター、キーボード、ウィンドシンセ、並びに ボーカルとして活躍する Max Read による、コーラスワークは、相当に美しく、感動的でさえある。
また、Jason Ducker のギターも、かつてのメンバーが生み出していた泣きのギタースタイルに加えて、ヘビーなサウンドをクールに奏でながらかつてのサウンドをより躍動感のあるサウンドへと生みかえている。
さらに、ベースに加えてパーカッションを演じる Dom Tofield は、Enid サウンドの一つのスタイルであるティンパニビブラフォンを担当するなど、Enid サウンドに重要なサウンドの幅つくりに大きく貢献する。


重鎮

そして、重鎮は、バックを見事に支えていて、Dave Storey の堅実なドラミングと、そして、映像ではあまりうつりこんでもこない Robert John Godfrey しかし、リリカルなサウンドオーケストレーションを構築する。


ベストミックス

まさに、このメンバー構成がベストミックスであるということを強く感じるこのライブの完成度です。特に、ある意味、Enid はボーカルが弱かったというか、まぁ、ある種その下手さ加減に味わいがあったというところがあったというところだったのが、Joe Payne によって、一気にボーカルが強化されて、これが Enid サウンドの新たな魅力を引き出している。
特に、Summer は非常に印象深い作品に進化している。


ダイナミックレンジ

そして、やはり印象的なのは、Enid サウンドのダイナミックレンジ。静寂部分の静かな展開から、メンバー全員で奏でるアンサンブルパートでの迫力へと、静けさと興奮とが入り混じるサウンド展開は、ロックバンドにおいては、Enid にしかできない世界といっても過言ではないだろう。また、曲によってはバックグラウンドでは穏やかなサウンドが Robert John Godfrey によって奏でられている一方で、フロントでは、Joe Payne と Jason Ducker によって、サウンドが派手に色づけられているスタイルなんかも、聴いていてとても面白い。


黄金期

さまざまな紆余曲折の合った The ENID ですが、ある意味、今再び黄金期を迎えているといってもいいだろう。そんなことを強く感じるライブ作品。Summer から Something Wicked This Way Comes への展開などは、鳥肌もので、かつてのファンのみならず新しいファンを魅了するに違いない作品だと思います。


関連リンク:
Home of The Enid and The Enidi
Association Crescendo pour les musiques progressives
関連サーチ:
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The Enid(YouTube)
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