2010年の音楽を自分のブログから振り返る アルバム編
掉尾
さて、2010年の振り返りも、これが最後のネタです。私の聴いたアルバムの中から良かったアルバムを10枚ほどあげていきます。ベスト
ベストアルバムと呼べるものは、もう、これは、私自身思い入れもあって、Coheed and Cambria による Year of the Black Rainbow (記事はこちら)。今まで以上に音の幅の広がったそのアルバムは、本当に彼ららしい、独特の味わいの詰まったポップなプログレメタルでした。ついでに、サマソニではあるものの来日公演もあったので個人的にはとてもうれしい出来事でした。次点
その次に印象に残ったアルバムとしては、二つあって、一つはイタリアのチェンバーロックバンド、YUGEN のアルバム iridule (記事はこちら)。総勢何人いるのかわからないほどのメンバーにて構築された美しきチェンバーロックは激しさと静寂さの入り交じる名作でした。もう一つは、ポスト=プログレサウンドで頭角を現してきているバンド、The Pineapple Thief による Someone Here Is Missing (記事はこちら)。クールなポスト=プログレサウンドもさることながら、ジャケもすばらしいアルバム。また、このアルバムに収録されている"Barely Breathing"は、すばらしいバラッドでベストソングをあげるとしたら、この曲になる。
トラッド系
2010年はトラッド系のサウンドもかなり注目な作品が多かった。その中で、最もすごかったのは、ハンガリーの NAPRA による In the Moonlight (記事はこちら)。トラッドをハイテンションに展開するサウンドは、女性ボーカルの鋭角な声質と相まって、非常に迫力のあるアルバムに仕上がっていた。辺境系
辺境の国という言い方は冷静に考えると失礼なのだけれども、一般的にはあまりインターナショナルなロックバンドを輩出していない国にもいい作品はあるものです。その一つは、ベネズエラのバンド Mojo Pojo による Mojo Pojo (記事はこちら)。この作品がデビューアルバムみたいなのだけれども、ジャズっぽさのあるプログレメタルは、テクニカルなだけではなくて、センスのいいサウンド使いが良かった。もう一つは、これは、すでに名の知れたバンドで、ウズベキスタンの From.uz による Seventh Story (記事はこちら)。テクニック的にはかなり高いレベルにあるのはすでにわかっていたのだけれども、この新作では、ボーカル入りでアルバムの完成度も高いいい作品だった。
爽快さ
爽快なサウンドを奏でるバンドでも面白い作品がいくつかあって、まずは、イギリスの HAKEN のデビューアルバム AQUARIUS (記事はこちら)。コンセプトアルバムに載せたメロディアスさと変化に富むサウンドは、聴き応えのある作品であった。もう一つは、スウェーデンからで、Moon Safari というバンドの作品 Lover's End (記事はこちら)。あまりにもポップなサウンドで思わず引いてしまうほど。だけれどもそのメロディアスさ抜群でかつすばらしいコーラスワークを持つサウンドは一度はまると抜け出せません。
復活組
ここのところ、復活組はあまりアルバムを出していないのだけれども、そんななか、ついに新作をリリースしたのが、 The ENID で JOURNEY'S END (記事はこちら)。今までの ENID サウンドを凝縮したようなアルバムで、ファンとしてはたまらない作品でした。ベストニューカマー
最後に、ベストニューカマーとしては、アメリカから District 97 というバンドによるデビューアルバム Hybrid Child (記事はこちら)。女性ボーカルをおいての変形ポップなサウンドを表にみせながら、女性バイオリニストも含んでのインタープレイは結構複雑怪奇というその二面性があって、しかも、その展開のもっていきかたが結構今までにはあまり見られない音に仕上がっていて良かった。まだまだ
本当は、まだまだ上げたいアルバムがはあるのだけれども、このあたりが、非常に印象に残った作品です。他には、Anathem / We're Here Because We're Here、Carptree / Nymf、DaKryA / Crime Scene、Pain of Salvation / Road Salt One、Shining / BLACKJAZZ といったところが、かなり強い印象を残したアルバムでした。
ということで、2011年も面白いアルバムに出会えることを期待しています。