天才ロジャー・ペンローズの宇宙の始まりと終わり
ロジャー・ペンローズ
天才物理学者ロジャー・ペンローズは、ペンローズの三角形に代表されるような不可能図形や、量子脳に対する理論など、あまりにも天才過ぎて凡人には理解不能な領域を踏む進める天才物理学者。そのパンローズが宇宙論についてまとめた「宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか」という書籍を読んでみた。多宇宙
近年の宇宙論では、ビッグバンからインフレーションを経た今に至る宇宙という現在宇宙についてはある程度一定の理論に落ち着きつつある。しかし、さらに宇宙がどこからどう始まったのかやどう終わるのかについては、今まさに多様な議論のまっただ中という状況。その中で、宇宙はいつまでも繰り返すなどを含む多宇宙論というのが出てきてはいるものの、様々な多宇宙が提案されていて、計測不可能領域にも入り込むが故にまだこれといった理論には落ち着いていない。
そんな領域にロジャー・ペンローズが挑み一つの理論にまとめ上げた内容が、この書籍に当たる。
はじまり、終わり
タイトルの通りで、ペンローズは、宇宙は終わりから始まるという永遠のサイクルを繰り返しているという理論をここで提示している。内容は、そもそもの現在宇宙の根本原理のひとつである増大し続けるエントロピーについてのまとめにはじまり、時空に関わる非常にイメージの難しい議論へと展開。そこから、宇宙の終わりの姿と始まりの姿が同じであるというところへとまとめ上げられていく。
思慮深さ
はっきり言って、内容は超難しくて、多分一般人には理解不能。私もほとんど理解出来ていない部分が多い。ただ、そこは、さすがペンローズで、研究者でも読み応えがあるような難解な内容でありながら、ちゃんと詳細を理解しなくても、イメージで理解出来るようなすばらしい文章表現がなされている。そして、そこに感じるのは、思慮深さ。様々な現象を理論で積み上げながら、ブレイクスルーする飛躍をからめて、どんどんと理論ができあがっていくさまがすごい。
宇宙の深遠さ
我々は我々のスケールでものを考えることが普通であるけれども、宇宙のはじまりと終わりについては、そのスケールは極小から極大まで、スケール感があまりにも違う。そして、さらに、サイクリックな宇宙においては、そのスケールはさらにイメージを超えている。面白い
かなり蒸すか強いないようだけれども、宇宙について考えることをトライしたい人は是非ともその難解さを乗り越えて、読み切ってみるといいのではと思う。関連リンク:
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