ガルシア・マルケスの講演集「ぼくはスピーチをするために来たのではありません」



ガルシア・マルケス

南米を代表するノーベル賞作家で、今年前年ながら無くなってしまった、ガルシア・マルケス。スピーチが大の苦手と言うことで、ほんとどスピーチを行っていなかったそうですが、そのなかでも、数少ない講演を納めた作品、「ぼくはスピーチをするために来たのではありません」を読んでみた。


ラテン・アメリ

講演の中で、まず大きく印象に残るのが、ラテン・アメリカという視点。先進国と言われるアジアの日本に住んでいる私の普段触れる視点とは全く異なる視点が随所に感じさせられる。古くからある文明の歴史。植民地としての立場から、独裁と独立。そして、新たな発展。一方で、内線や麻薬などの側面など。
当たり前にある異なる視点ではあるけれども、改めてその視点に触れるというのは新鮮にも感じ、自分自身の視界の狭さを感じられるところでもある。


様々な芸術

もう一つ感じるのは、ラテン・アメリカの様々な芸術。
文学で言えば、同じラテン・アメリカ域におけるガルシア・マルケスが影響を受け、影響を与えた作家が多く出てきていて、中にはあまり邦訳が出ていないものも多いようだが、新たに作家を発見できる要素もある。
また、映画などにも積極的な活動があり、文学にとどまらないマルケスの興味の幅を感じることが出来る。


ほこり

いずれにせよ、ラテン・アメリカのほこりのようなものを随所に感じることができ、そこには世界中に読者を獲得することでマルケス自身が得たラテン・アメリカへの世界の興味に対する自信のようなものもあるのではないかと思う。


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ぼくはスピーチをするために来たのではありません
発売元 : 新潮社
発売日 : 2014-04-30 (単行本)
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