カフカ博物館に行ってきた



プラハ

さてさて、今回は少し番外編。ちょっとチェコプラハへ旅立つ用事があったので、ついでにプラハにあるカフカ博物館に行ってきました。
場所は、観光名所として知られるカレル橋のすぐ近くの川辺でプラハ城がある側。比較的小さな建物だけれども、腰部が動く小便青年が二人向かい合うオブジェがあったり、アルファベットの「K」をかたどったオブジェがあったりするので、それなりに見つけやすいです。


わざわざ

海外に行くと何かと日本とは違い不便なことが多いですが、なぜかここも、入館のためのチケットは、向かいにあるミュージアムショップに行かないと購入できない仕組み。また、美術館の切符きりの人にわざわざ聞かないと出してくれないのですが、日本語ガイドブックを借りることも出来ます。


展示

展示は、カフカの家族構成に始まり、そして、カフカが生きていた頃のプラハの町並みとその当時のカフカの生活を紹介する展示が続く。全体的に展示室内は暗めになっていて、そこにクラシックをはじめとした音楽が流れ、そして、所々に印象的な映像が流されている。その独特な雰囲気が正にカフカ的。


アニメ

少し、印象的なものの一つとして、カフカが書き残していた人の形状のイラストをモチーフにしたアニメが上映されているところ。過剰に演出してしまうことなく映像化しているので、印象深く、面白い。


女性たち

カフカというと結婚寸前だったフェリーチェという女性がよく知られているが、そのほかにもカフカと交流のあった女性たちが紹介されるコーナーがある。このあたりを展示してしまうと言うのはまた、面白いところ。


ここでの展示は、全体的に前衛的な雰囲気に満ちていて、とてもカフカ的なのだけれども、中でも、白眉なのが、カフカの代表作の一つ「城」を題材にした映像作品の上映コーナー。抽象度の高い映像により、「城」に出てくる場面場面を切り出すように映像が浮かび上がってきては、次につながっていくような構成の映像。途中印象的な言葉が挟み込まれるなどの演出もある。これが、非常にうまく抽象化された映像になっていて「城」という作品を見事に表現している。


ちなみに

ちなみに、プラハの街を歩いて実感したのだけれども、あの「城」はまさしくプラハで書かれた作品に違いない。プラハの街を歩いていると、少し遠くの高台にそびえ立つプラハ城が見え隠れする。そう、正に見え隠れする。狭い路地にそって立つ建物に遮られたり、そうでなかったり。そして、路地はまっすぐではない場合が多いので、どの方向に進んでいるのかわからなくなる。この現実の状況における感覚から抽出して一次元高い作品に仕上げたカフカの感性のすごさを改めて感じさせられる。


出口

そして、出口へと進む。非常に満足度の高い展示だった。私自身は、カフカの作品が本当に大好きで、思い入れが強い。そういう場合だと、しばしばこういう展示ではむしろ残念な気分を味わうことがあり得るのだけれども、そういうことは全く無くてとても満足だった。そして、カフカがまた一段と好きなった次第です。


お土産

カフカというとマイナーな作家のイメージだけれども、少なくとプラハでは違うようだ。ちょっと観光に煽られすぎている感じはあるけれども、Tシャツをはじめとして様々なカフカグッズが売られているし、博物館の前で写真を撮っている人も多い。歴史的偉人をもっているということは、歴史的建造物を持っていると同様に凄いことなんですね。


半額

なお、私は、その後にミュシャ美術館に行ったのだけれども、そこでは、なんと、カフカ博物館のチケットが半額で売っていました。タイミング次第なのかもしれませんが、そんなこともあるみたいです。


しかし

いやー、しかし、プラハの街も、カフカもとってもすばらしい体験でございました。


関連リンク:
FRANZ KAFKA MUSEUM - Home page
関連サーチ:
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カフカ博物館(Google)
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