Mars Volta の新作は万華鏡度があがっています
Mars Volta
さてさて、ハイテンションミクスチャーなサウンドを展開するバンド Mars Volta。その2012年新作 Noctourniquet がリリースされたので聴いてみた。異国感がまして
Mars Volta というと、ちょっとサルサ的というのか中南米な雰囲気に満ちたハイテンションなミクスチャーサウンドをこれまで展開してきていて、そのミクスチャーの中にはプログレ的な変拍子やリズムチェンジを多く取り入れて新世代プログレとも一部では呼ばれるようなサウンドが魅力なバンド。Omar Lodrigez Lopez の複雑怪奇なギターラインにとにかく手数が多いドラムとパーカッション、そして、そこに味わいを加えるオルガンやブラス、そして、その複雑怪奇な演奏の上に高音の切れのあるボイスでボーカルを乗っける Cedric Bixer Zavala によりできあがったハイテンションながらも、見事な演奏技術でしっかりと構築された世界を築いていた。
展開
その完成されつくしたとも思える Mars Volta サウンドがどういった展開を魅せるのかが、この新作の一つの注目ポイントでもあった。エレクトロとアンビエント。この二つの要素が、このアルバムのポイントで Mars Volta に加わった新たな味わいのように感じる。もちろん、ハイテンションで複雑な楽曲もちゃんと納められているが、曲によっては、むしろギターよりも、シンセ音が圧倒するような楽曲もあり、エレクトロな雰囲気作りもされている。また、一方でハイテンションに表通りを疾走していた今までのサウンドとは違い、むしろスローな楽曲も持ち出して生きていて、どこかアンビエントな要素も取り込んだ、幻想的とも思える楽曲も多い。
万華鏡
そんなこともあって、これまでのハイスピードに彩りが変わっていく万華鏡的なサウンド世界が、このアルバムでは、それだけれではなくて、むしろじわじわと彩りが変化していき、その変化の複雑さを魅せると言うよりは、その音色世界そのものの彩りを味合わせてくれるようなそんな世界にまで拡張されている。特に
例えば、4曲目の「Empty Vessels Make The Loudest Sound」 なんかは、背景にギターノイズを持ってくる一方で、メロディーラインは、ギターの弦が響き渡るような静謐の世界を Cedric のボーカルがゆったりと広がっていくようなそんな楽曲。非常に表現力の高い楽曲で、今までの Mars Volta のサウンド要素にポストロックの手法を付け加えたようなそんな印象で、非常に曲としての完成度が高い。大人な
ある意味では、ただハイテンションでオスだけではない大人な表現力を身につけてそれを前面に出したアルバムともいえる。その意味では、今までの延長線上にあるサウンドを期待すると、少し肩すかしかもしれない。ただ、一方で、この高い表現力をもつ楽曲は、聴けば聴くほど面白く、しかも、感情に入ってくるので、玄人受けもするようなそんなアルバムだと思う。
関連リンク:
The Mars Volta | The official website of Mars Volta including discography, tour dates, photos, videos & more!関連サーチ:
Noctourniquet(AMAZON.co.jp)Noctourniquet(Google)
Noctourniquet(flickr)
Noctourniquet(Last.fm)
Noctourniquet(YouTube)
Powered BY AmazoRogi