YES 新たなボーカリストを迎えての久々の新作
YES
プログレ界の大御所バンド YES。ほぼ、どのバンドも活動が休止状態の第一期プログレバンドですが、そんななか、紆余曲折を経ながらも、現在は活動状態にあって、そして、新作アルバムまで出してしまったのです。そのタイトルは、"Fly Flom Here"で、実に新作アルバムとしては、Magnification 以来10年ぶりとなります。ということで、早速聞いてみました。
新ボーカリスト
そのバンド史のなかで、しばしばメンバーチェンジを行っている YES ですが、この新作でも、メンバーは複雑なことになっています。一時は、黄金期メンツで活動を仕掛けていたのですが、いろいろとあって、Rick Wakeman はバンドから脱退して、変わって、息子の Oliver Wakeman に代わり、さらに、この新作アルバムでは、なんと、Geoff Downes に代わっているという展開。そして、肝心のボーカルですが、こちらも、Jon Anderson が脱退して、その代わりに、ネットで見つけたという Benoit David という人物が担当するというスタイルになっています。そして、それに加えて、このアルバムのプロデュースは、Trevor Horn ときているという。つまり、かつての Jon と Rick が脱退して、Buggles と合体した時期にとても似た状況になっているわけです。
新作
そんな背景は、まぁ、それとして、新作です。表題曲の Fly From Here 組曲がまずは最初にやってきて、これが、全てあわせると 20分を超える大曲になっているわけです。
YES の過去の大曲とは違って、起伏に富んで緊張感ただようようなそんな楽曲ではない。むしろ、落ち着きを感じさせる展開で、プログレというよりは、AOR的な印象さえもする。ただ、一方で、躍り上がるようなベースラインだとか、彩りのあるギター旋律とかには、やはり、YESの味わいが存分に乗っかっていて、さすがとも思わせる。
小曲をいくつか
その大作以降には、小気味いい小曲がいくつか。これらも、確かに悪くはない出来。ただ、願わくは、折角 Trevor Horn がプロデュースしてるのだから、ビックヒットしそうな雰囲気のある思いっきりポップなロックサウンドも含まれていれば良かったのにとも思う。でもいいね
YESという大きな看板に対して、大きな期待を抱いて、上から目線で批評すると批判的にもなれそうだけれども、落ち着いて聞いてみれば、これが結構いい感じな気がしてくる。なんとなく、これで Jon Anderson のボーカルなら、というか、Jon そのものの声があれば、やっぱり YES でいいよねって迷い無くいえそうな気がする。やっぱり、当然だけど、Benoit の声は、ちょいと Jon Anderson とは違うので。。。ちょっと、Benoit のほうが優しい声質なのかな。Jon Anderson の調子のいいときのような突き抜けるようなハイトーンではない。でも、悪くは無いんですよね、彼のボーカルでも。ちなみに
ちなみに、この Fly From Here の、その原曲は、まさに、Buggles が YES と合体していた頃に、Buggles 組によって書かれていた曲を拡張したものらしい。そのほかの曲も、Horn と Downes による曲と Steve Howe による曲が混ざり合っている感じ。あと、ジャケットは、やはり、これも当然ともいえよう Roger Dean によるもの。
大いなるまんねり
ということで、なんというのか、悪い意味ではなく、大いなるまんねりというべきか。そんなに力を込めて聴くべき作品ではなくて、リラックスして欄の薄べき作品という感じ。むしろ、安心して落ち着いて聴き込むことが出来るというような、そんな作品です。関連リンク:
YES関連サーチ:
Fly From Here(AMAZON.co.jp)Fly From Here(Google)
Fly From Here(Technorati.com)
Fly From Here(flickr)
Fly From Here(del.icio.us)
Fly From Here(Last.fm)
Fly From Here(YouTube)
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