Makajodama はクリムゾネスクなだるい暗鬱系サウンド
Makajodama
もう、そのバンド名の響きからして怪しさ満点なところが、マニア心をくすぐるスウェーデンのバンド、Makajodama。たぶん、そのデビューアルバムであると思われる、Makajodama を聴いてみた。ダーク
バンドの特徴はというと、ミックスで Anekdoten のメンバーが関与していることもあって、Anekdoten 系の暗鬱さを持ったバンド。ただ、Anekdoten のようにメタリックさと暗鬱さで構築するというのではなくて、サイケ色やフォーク色がそこに混ざり込んでくる。
全編インストゥルメンタルで構成されていて、サイケ感のあるだるいループをサウンドのベースに持ってきたり、バイオリンのサウンドをこれもだるく重ねたりして、King Crimson 的なメタリックさもありながら、Pink Floyd 的なだるさも持つというサウンド。
フォーク
フォーク色の強いサウンドという側面も強くあって、フルートが入る例えば2曲目の後半などは、フルートで作りあげる牧歌的な雰囲気の中に、時々鋭くバイオリンがカットインしてきて、そのままギターサウンドに展開していくところなどは、アシッド・フォークっぽい感じもあって、なかなか心地よいだるさに満ちたサウンド。ただ、スピード感はだるいサウンドなのだけれども、完全にだるくいくのではなくて、タイトにだるいので、ジャズっぽさも醸し出してくる。
ありそうで
そんなところなので、サウンドとしては、新しさを感じさせるサウンドというわけではなくて、いままでもあり得るサウンドではあるのだけれども、それらの組み合わせ方に独特さがあって、面白いサウンドになっている。なので、なんとも特徴を説明することが困難で、メタリックな印象がするかと思えば、サイケな印象もして、ところが、トラッド的な印象もしたり、フォークな印象もしたり、ジャズっぽくもあったり。また、音的には、そういった色合いなのだけれども、それをミニマルに反復させたりもするので、ちょっとポストロック的な雰囲気も出したりする。
なつかしさ
フォーク色とサイケ色が真っ先に感じる音であることもあって、先鋭的なエッジの強いサウンドという感じよりも、じっくりと浸りこむような印象のサウンドでどこか懐かしさも感じさせる瞬間もある。バカテクなアンサンブルではないのだけれども、それぞれの楽器の使い方とか、組み合わせ方がうまいので、それぞれの楽器の音の特徴が凄くよく表現出来ていて、特に、バイオリンサウンドがとても心地よい。弾きまくり系バイオリンじゃないのに、ここまで印象に残るサウンドはあまりないようにも思う。
お薦め
ボーカルものではないけれども、北欧暗鬱系サウンドとしての共通点を持つ Anakdoten や Paatos などが好みであれば、このサウンドは楽しめるのではと思う。意外といいアルバムです。
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