みかんぐみ の Art Gene 報告会 BankART1929



BankART

横浜のBankARTにて、行われたイベント、みかんぐみという建築家グループが、イングランドの Brrow in Furness という場所にて、Art Gene というアート組織のところへ、Artist in Residence として滞在した時の内容を紹介する、というイベントに行ってみた。


説明

ということで、もう少し説明。みかんぐみは、加茂紀和子氏、曽我部昌史氏、竹内昌義氏、Manuel TARDITS氏、の4人による建築家グループというか、建築事務所。
で、次に、Borrow in Furness は、イギリスの街で、かつては鉄鋼・造船を中心とした工業都市であったけれども、工業の衰退とともに、街自体も衰退してしまった街。ただ、かつては反映した街だけに、住宅街などはかつての様子が残ったままになっているというそんな街。
で、さらに、Art Gene は、二人の人物によって運営されている組織で、Borrow in Furness をアートをもって、リノベーションしようと活動している団体。みかんぐみの他にも、多くのアーティストを招聘して情報交換をしながら、何らかのプロジェクトへ繋げようとしている。

ということで

そんなバックグラウンドをもとに、みかんぐみの四人が代わる代わる、Borrow in Furness に滞在した時の印象を紹介するというイベント。
街って、やはり生活と密着しているだけあって、同じ人間が住む環境でありながら、かなりその街であったり国の個性が出るのだけれども、この事例もそんな感じ。日本の印象とは全く違って、かなり画一的な印象のする町並みがちょっと驚き。しかも、街路樹の概念が薄いのか、無理からに配置する緑というのは無いものなのだというのが印象。
それは、それでいいのだけれども、この町並みのリノベーションをやるといっても、それは、無理じゃないのかというのが、個人的な印象。確かに、殺風景で寂しい町並みだけれども、そこに住んでいる人によって造られた町並みである以上、それを勝手に、殺風景とかいって批判してみたり、あまり努力が感じられないと簡単にいうのは、どうかと思う。
そこに住んでいる人にとっては、ただ住むこと以上の労苦を払えるかというと、人によっては必ずしもそうではないと思うし、いずれにせよ、自分の住んでいる街には、それなりの慣れがあるのだから、それを部外者がこうした方がいいと主張してもそう簡単にには受け入れられないのではと思う。
逆に、批判の対象として、大型スーパーのような商業的な物には興味がないというような事も感じられたのだけれども、人々にとっては、その方が便利であるという事実からは離れられないのが現実ではないかと思う。
そういった、人々の生活を無視したところで、いろいろと議論しているような気がしてならなくて、なんだか、あんまり意味がないのではという感じがしてならない。
勿論、私自身は、アートの力を軽視している訳ではないし、商業主義的なものであったり、現実に流されるだけがいいこととは思わないけれども、一方で、強烈な商業的現実のただ中に生きている感覚からすると、なんか、あまい気がしてならない。そういった、現実から離れていることの力はあるとは思うのだけれども。
いずれにせよ、そこに住んでいる人々の理解を得ながら、そこに住んでいる人々にとっての利益が無ければ、どうにもならないと思うのだけれども、そういった観点の話しが無かったのが、ちょっと・・・・・・・。


関連リンク:
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