スエリーの青空



ブラジル

ブラジル映画、「スエリーの青空」を、渋谷のシアター・イメージフォーラムで見た。狭い劇場に、だけれども、それなりの入り。


内容

ある子持ちの女性が、地元に帰ってくる。都会を離れて、追って帰ってくるはずの夫が、しかし、消息を絶ってしまう。かつて、飛び出した地元に、再び住まうことになったのだけれども、街では落ち着かない。仕事もこれといってあるわけではない。そして、街を出ることに決めるのだけれども、そのお金を稼がなくてはならない。その選択肢は、自分の体を商品にしたクジの売り上げ。


たんたんとした閉塞感

結局、街を出たくて出たのか、出るしか無くて出たのか、という展開になる。希望を求めようとする感情と、現実。ただし、この女性が特段不遇の環境ではないというところが味噌。もし、その現状を受け入れれば、その受け入れた現状としての生活を送ることは十分に可能であったはず。受け入れてくれる家族もいたし、受け入れてくれそうな男もいたわけだから。だけれども、それを受け入れることが出来なかった場合の選択肢は何かとなると。そこには、やんわりとした閉塞感があるようにも思う。ここではないと思いながら、その他の何かを見いだすことが出来るわけではない。


現代的

結局周りを騒がせただけといえば、そうでもある。だけれども、これが現代的でもあるし、良くある世の中の騒がしさは、こういった事象に過ぎないと言えばそうかもしれない。だから、どちらかというと、感情移入して見入ると言うよりも、現代的な閉塞感をじんわりと感じさせられるというようなそんな作品。


つまり、閉塞感とは

閉塞感とは、現実の厳しさという側面もあるのだけれども、現実を現実として受け入れてそこを生きる事が出来ない感情によって、感じられるという捉え方もあると言うことかもしれない。


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