内海聖史(shiseido art egg):資生堂ギャラリー



1.小さく
さてさて、銀座の資生堂ギャラリー。Art EGG の最後を飾るのは、内海聖史で、2007/04/01まで開催。階段を下りていくと、壁一面に10cm角ぐらいの小さなサイズのキャンパスに絵の具を小さな丸で置いていった作品群が、整然と壁に貼り付けられた様子が目に入ってくる。それぞれの作品ごとに様々な色を使っている。こういった羅列型作品を見ると、そこに何らかの法則性を持たせるとか、もしくは、ランダムさを誇示する作品ではなどと勘ぐりたくなってくるが、そういった作品ではないのだと思う。一瞬、どうせなら、作者自身の作品以外にも様々な人による作品を並べて、それぞれの特性の差を見せるだとかしたらどうなのだろうかとも思ってみるのだけれど、多分それは、この作品の方向性とは違うのだと思う。


2.大きく
階段を完全に降りきって、展示スペースへいくと、壁一面を使った作品に面する。青をベースにした丸をキャンバスに描いていった作品。形状としては、最も単純といってもいい丸ばかりで構成された画面。最初は、全体的な色彩の差異が目に入ってきて、濃淡によって感じる事の出来る立体感が何ともいえない感覚を感じさせてくれる。だんだんと目が慣れてくると、それぞれ一つ一つの丸を捉える事が出来るようになってくる。すると、全体的な濃淡とは別に、そのそれぞれの濃淡の中にあるそれぞれの丸の持つ色彩の差が感じられるようになる。この辺がこの作品の面白さのように感じた。
ということで、つまり色彩が重要で、単純化された丸という形状と抽象化された全体の形状は、絵画のなかから形状という要素を最小化して色彩に依存した作品に仕上げたという事なのではないかとそう思った訳です。となると、先述のランダム性というのはこの作品とは関係なくて、という事なのだろうという結論に至るわけ。


3.銀ぶらついでに
銀座でお買い物でもついでにちょっと寄ってみてはいかがでしょうか。


関連リンク:
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