叙情味とジャズ風味をまぶした Steven Wilson のソロ Grace for Drowning
Grace for Drowning
Porcupine Tree の中心人物で、今やいろんなところで活躍している Steven Wilson の2011年新作ソロ、Grace for Drowning をようやくじっくりと聴いた。いろいろと
今回も、いろいろなエディションがあって、例によって超豪華盤からアナログからBlue-Rayまでと、もはや、どれがどのような収録の差異なのかを掴むのが難しい状態でもあり。そんな中、私が入手したのは、2枚組のまぁ、通常版というべきものなのだと思う。ちなみに、ちょい豪華盤は4枚組で、この2枚に加えて、もう一枚CDとあとDVDがついているみたいです。
アナログを意識した?
ちなみに、2枚組での収録時間ですが、今回は、それぞれ40分前後という感じの収録時間でしかも、それぞれのディスクにサブタイトルがついていたりもしてアナログの収録時間を意識したものなのかなと想像させますが、いかがなものなのでしょうか。作品
さて、作品です。全体をコンセプトが貫いているのかどうかもわかっていないのですが、なんとなくストーリーを語っていくような映画的な雰囲気も観じる作品。ボーカルパートにより展開する部分は少なめに押さえられていて、音響的に全体を物語っているようなそんな印象のする作品。ジャズ風味
そのような音響的な展開の中に、いつもの Steven Wilson らしいもの悲しいバラッドをうまく配置する一方で、特にインストパートなどには、ジャズ風味を感じる部分も強い。この独特の暗い雰囲気にジャズっぽさが混じるというところで、やはり、他のミュージシャンでは作ることの出来ない、Steven Wilson 的な音世界がさらに今までとはまた違う渋い味わいに仕上がっている。ただ、もちろん、いつもの Wilson らしく上記のような落ち着いた渋い世界だけではなくて、炸裂するようなメタリックなフレーズも随所に挟み込まれる。
Lizard 風
また、特に、2枚目の Radier ? あたりの楽曲なんかに感じられるのは、 Lizard期 の King Crimson のような雰囲気。クラリネットやフルートの音を効果的に使っているあたりなんかは、正にそんな感じで、全体を音響を使って物語り的に展開したり、ジャズ風味をまぶすあたりも含めて、Lizard の要素を感じさせる部分の多いアルバムである。違う側面
そんなところで、Steven Wilson としては、また今までとは違う側面をうまく表現しているアルバムという印象がする。結果的に、非常に多様な雰囲気を持たせた作品になっているので、むしろ特徴的な音を作ってそれを描き尽くすバンド活動では出来ない表現を、ソロとして表現しているあたりはさすがです。お勧め
というとこえおで、深いトーンに満ちた世界をジャズ的に、メタル的に、音響的に、バラッド的にと様々なスタイルで描いていくこの作品は、やはり、Steven Wilson ファンには必聴なのだと思う。関連リンク:
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