ヴィンテージプログレ感のあるスイスの sisyphos



スイス

さて、今回は sisyphos というバンドの2008年作 retromania 。ブックレットには、'This is 30 years of sisyphos' と書かれているから、かなりのベテランバンドという事なのだろうか?どうも、ネットで調べてもうまく見つからなかったので、詳細はかなり不明なバンド。


音楽

で、音楽なのだけれども、これが、また意外なというか、妙なところをついた作品。いきなり、Gentle Giant 張りのコーラスワークで始まるアルバム。で、全域にわたって、Gentle Giant っぽさが感じられて、それは、コーラスワークというよりも、曲の展開のさせ方というか、ひっかかりの作り方に特に感じる。ただ、一方で、ボーカルはハイトーンは使わずに野太い声質がメインに使われているので、全体の印象は、Gentle Giant とはまた違う。曲によっては、Van der Graff Generator っぽくもあるし、ちょっと初期Genesis っぽさを感じさせたりもする。しかし、これがまた曲が進んでいくと、ミュージカルっぽいというのか、オペラっぽいと言うのか、Genesis のそれとはまた違う演劇性が曲に感じられてきたりもして、さらに、オーケストレーションが効いた曲にまで発展していったりするので、いやもう、これ、良い意味で唖然とさせられ続ける作品。
正直言うと、野太い系の声の使いかたも含めて、最初聴いたときは、ちょっと世界について行けなくて、引いた。


ジャズロック

構成は4人構成のバンド、でギター、キーボード、ドラム、ベースと至って普通の構成で、上記の特性意外でいえば、演奏はどちらかというとジャズロックよりど派手にロックな展開と言うよりは、タイミングを重視したしっかりとした堅い演奏が多い。そして、時に節回しが何とも、歌謡曲っぽい感じもしたりするから、これまた意表を突いた印象。


スイス性?

このプログレ類型のどこかに収まりそうなのだけれども、何処とも、少しずつ違って、かつ、スイスという土地柄もあるのか、英米サウンドでは現れてこないような実に不思議な節回しが入ってきて、不思議なプログレジャズロックと化している。


英語

一部、ドイツ語?の曲はあるけれども、メインは英語で歌われているが、それでもなお、上述のようなこともあり、独特さは消しきれない。
ホント、曲ごとにそうくるのかと、意表を突かれ続ける。あまりにもスゴイ演奏に衝撃を受けるというのとは全く別種の衝撃を感じることの出来る作品。
英米にはあり得ない謎めいたサウンドを好みの方にお薦め。


そして

そして、挙げ句の果てに隠しトラック?ではKraftwerkになる!?


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