アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌:東京国立近代美術館



1.写真家
2007年8月12日まで、東京国立近代美術館にて写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンの展覧会が開催されている。
マグナム創始者の一人としても知られる、恐らく、世界で最も有名な写真家の一人。


2.報道写真
世界各地で撮影した作品が、まずは、国別に展示される。そこに在る生活。写真は、そこに確かに存在する瞬間を切り取る。我々が、きっと瞬間的に表している表情を、気づいていないかもしれない表情を切り取る。そして、その人々の表情が、何かを表現している。きっと、我々の表情も、瞬間瞬間の表情が何かを表現していてい、時に、それを誰かに見透かされる。その瞬間を見事に切り取るブレッソンの写真。
各地で撮影された写真に写る人々を見ると、そこには、個人よりも群衆が感じられる、例え写されているのが一人だけであっても。それは、時代背景も影響しているかもしれないが、いずれにせよ例え個人主義が広がったとしても、我々は、群衆という存在形態からはきっと逃れる事は出来ない。そんな人間社会をブレッソンの写真は見事に描写しているようにも感じた。例えば、そこに存在する物の中では他とは違うと思っていたとしても、そこではない他のところから来た、他の視点からすれば、そこに存在する存在として、1つの固まりとして捉えられる。そして、確かにその通りなのだろう。いくら、個性を主張してみても。ふと、エリアス・カネッティの群衆と権力を思い起こしてみる。


3.ポートレイト
ポートレイト作品も、ブレッソンの重要な作品シリーズの1つ。必ずしもカメラを直視しているわけではない被写体。必ずしも中心に配置されているわけではない被写体。そのふとした瞬間の表情が、しかし、その被写体のパーソナリティーを如実に語っているようにも思える。個人的には、やはり、サミュエル・ベケットの写真が印象に強く残る。ポートレイト写真集の表紙を飾る作品でもある。言葉を最小限までに絞り込んだ作品を生み出した作家、その視点がどこかに固定されていて、そして、どこか両生類的でもある表情に切り刻まれた皺。強く印象に残る表情であるとともに、まさにサミュエル・ベケットだと思わせる瞬間の表情。


4.画家
画家になる事を望んでいたというブレッソン。いくつかのデッサンなどの絵画作品も残していて、それらも今回の展示では、展示されている。


5.人気
さすがに、人気があるようで、週末であった事も重なり、それなりに混雑していた。老若男女なかなか、多層な客層。


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