：ル・コルビュジエ展：建築とアート、その創造の軌跡」：森美術館

1.現代建築
ル・コルビジェ（詳しくはこちら）といえば、サヴォア邸などで知られる現代建築の父、的存在の建築家。日本では、国立西洋美術館が唯一のル・コルビュジエの設計建築物。
邸宅の設計が多いというイメージが私自身にはあったが、集合住宅や会議場、都市計画などの大規模建築の設計も行っている。特に都市計画については計画のみで採用されなかったものも多いようではあるが。

2.画家
もともとは、建築家ではなくて画家を目指していたという事もあり、今回の展示では、建築関連の展示だけではなくて、絵画も多く展示されている。ピュリスムと呼ばれる、キュービスムの次にくる作風を中心に創作していて、解体された”物”が並べられた静物画。
絵の方は、構成的には私自身の好みの方向性ではあるけれど、もう一つインパクトに欠けるという印象。形態解体してはいるが、依然として形態が残存しているところが、中途半端さを感じさせる。どこか、その解体に必然性を感じる事が出来なかった。

3.建築
戻って、本題の建築。建築の展示では最近多い、実物を模型で再現して実体験できるタイプの展示物がいくつか。それから、模型と図面、ビデオ上映（上映されているビデオは一番下につけている市販DVDからの抜粋がほとんど）。実際に中に入って見る事の出来る展示物がこれが、なかなか面白い。そして、実体験して感じるのは、まさに現代建築というか、実際に自分が住んでいる部屋と対比しながらこういう部屋に住んでみるとどうだろうなどと想定できるというところ。でありながら、面白みのない普通の部屋ではなくて、ちょっとした趣向が加えられていてというところ。この辺の感覚を味わえるのはうれしい演出。図面と模型だけではよくわからない場合も多いので。

関連リンク：
dLINKbRING.Art.六本木森美術館
 dLINKbRING.Labo.dicmulsearch.人物史比較.ル・コルビュジエとその周辺
 MORI ART MUSEUM
関連サーチ：
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